(両島原北へ移動)
イッスン
「さァて…龍神族の國ってェのは
どこにあるんだィ?」
イッスン
「名前からして海の方に
ありそうな感じだけど―」
イッスン
「オイラぁ出来れば
海に入るのは遠慮したいぜェ」
イッスン
「べ…別に
水龍が怖いんじゃないぜェ!」
イッスン
「…ただお前の泳ぎがチンタラしてて
あくびが出ちまうんだよォ!」


(少し進むとウシワカ出現)
ウシワカ
「やぁアマテラス君」
ウシワカ
「都の空気もすっかり
良くなったようだけど―」
ウシワカ
「小さな穴の向こうのアドベンチャア…
楽しめたかな?」
イッスン
「…無視だィ無視無視!」
イッスン
「さァ行くぜェアマ公!」
ウシワカ
「随分つれないなぁ」
ウシワカ
「ホラ…辺りの景色を見て気付かない?」
ウシワカ
「さっきまでタタリ場に
飲み込まれていたのを―」
ウシワカ
「ミーがパパッとやってあげたんだよ!
ええと…大神降ろしだっけ?」
イッスン
「…何ィ?」
ウシワカ
「ユーたちが来るのを
待っても良かったんだけど―」
ウシワカ
「ビューティフルな海をいつまでも
タタリ場漬けにしておくのもねぇ…」
ウシワカ
「でも見ての通り両島原の青い海が
見事に蘇っただろう?」
ウシワカ
「絵にも描けない美しさってのは
こういう事かな? …ゴムマリ君」
イッスン
「……」
イッスン
「お前…何が言いたいんだィ」
ウシワカ
「ちょっと小耳に挟んだんだけど―」
ウシワカ
「ゴムマリ君…ユーは
さすらいの旅絵師なんだって?」
ウシワカ
「どんなビューティフルな
絵を描くのか…興味あるんだよね」
ウシワカ
「…ちょっと一枚見せてくれないかな?」
イッスン
「な…何だとォ?」
イッスン
「…どんな絵を描こうと
オイラの勝手だァ」
イッスン
「お前のような奴に
誰が見せるかってンだ!」
ウシワカ
「…随分つれないなぁ」
ウシワカ
「まさかとは思うけど―」
ウシワカ
絵を描けもしないのに
絵師を名乗ったり
してないよね?」
イッスン
「…何だとォ?」
ウシワカ
「いやぁある絵師のお爺さんから
聞いたんだけど…」
ウシワカ
弟子でもある孫が
家を飛び出した時
―」
ウシワカ
ご神木の木精を描いた家宝の美人画を
持って行ってしまった
らしくてさ」
ウシワカ
「…巨匠の絵を自分の手柄にでも
しようとしたのかねぇ?」
ウシワカ
「そんな不貞の輩がいるくらいだから―」
ウシワカ
「絵師の世界も真贋怪しいもんだなぁと
思ったんだよ」
ウシワカ
「ユーには関係のない話だったかな…?」
イッスン
「そ…そんな話聞いた事もねェや!」
イッスン
「さァ早く
どこかへ消えろってんだィ」
イッスン
「いつまでも目の前をウロウロしてると
叩っ斬るぜェ!」
ウシワカ
「ソーリィソーリィ!
物騒な事言わないでよ!」
ウシワカ
「こりゃとんだお邪魔を
しちゃったみたいだね」
ウシワカ
「今回は特に予言する事もないし―」
ウシワカ
「この辺で消えるとしようかな?」
ウシワカ
「それじゃ…グッバイベイビィ!」
(消えるウシワカ)


(壊れた石段を調べる)
イッスン
「ずいぶん派手に
ブッ壊れた石段だなァ」
イッスン
「壊れているというよりも
朽ち果てちまってるって感じだぜェ」
イッスン
「…こいつは如何な
筆しらべでも直しようがねェや」


(看板を調べる)
『 「ウミネコ亭」 』
イッスン
「…店の中から魚介類の
いい匂いがプーンと漂ってくらァ」


ウミネコ亭の女中
「えーと…いらっしゃいませ!」
ウミネコ亭の女中
「この際ワンちゃんが
来てくれるだけでもうれしいわ」
ウミネコ亭の女中
「…最近は新鮮なお魚が
中々入荷しないから―」
ウミネコ亭の女中
「お客さんもパッタリなのよね」
ウミネコ亭の女中
「ウチの自慢は
ウミネコさんの新鮮なお魚料理!」
ウミネコ亭の女中
「ワンちゃんにも
食べさせてあげたいなぁ」


ウミネコ亭の女中
ウミネコさんなら奥にいるわよ?」
ウミネコ亭の女中
「今は料理の事でいろいろ
悩んでると思うから―」
ウミネコ亭の女中
「ワンちゃんも元気付けてあげてよ!」

(頭突き)
ウミネコ亭の女中
「いったぁ〜い!」


(厨房を調べる)
イッスン
「ありとあらゆる海の幸が
たんまり積まれてらァ」
イッスン
「…大事な食材みてェだから
つまみ食いするんじゃねェぞ」


ウミネコ
「ア〜ン…
どうしまショ?」
ウミネコ
「いくらアタシが
天才料理人ウミネコでも―」
ウミネコ
「さすがに材料がなきゃ
お手上げザンスよ!」
『 旋風の料理人ウミネコ 』
ウミネコ
「ねぇワンワン聞いてくれる?」
ウミネコ
「最近この辺の海じゃいいお魚サンを
手に入れるのが難しくて―」
ウミネコ
「アタシの腕前がどんどん
ナマって来ちゃってるザンスよ!」
ウミネコ
もう欲求不満!
ウミネコ
「どこかに思いっ切り料理出来る
いい素材はないザンスか!?」
ウミネコ
「……」
ウミネコ
「……」
イッスン
「……」
イッスン
「な…何見てんだィ!?」
ウミネコ
「フン…別にアンタみたいな毛だらけ
料理したりしないザンスよ」
ウミネコ
「アタシが腕を振るいたいのは
母なる海の恵み!」
ウミネコ
「そしてその恵みは鮮度が命!」
ウミネコ
「…美味しく料理してあげなくちゃ
海にもお魚サンにも失礼ザンス!」
ウミネコ
「でも…水龍が暴れてるんだか
暴れてたんだか知らないザンスが―」
ウミネコ
大物のお魚サン
チィ〜ともとれなくなったザンスよ…」
ウミネコ
「ハァ…この辺の漁師にも
いい素材を頼んでるザンスから―」
ウミネコ
「吉報を気長に待つしかないザンスねぇ」

(頭突き)
ウミネコ
「痛いザンス!」


行商人
「うむむむむむ…」
行商人
「…よし
新商品のネタを一つ思い付いたぞ!」
行商人
「鬼ヶ島を象ったおまんじゅう…
その名も鬼菓子まんじゅう!」
行商人
「…なぁんてね」
行商人
「ホラ…ここからだと沖合いに
鬼ヶ島が見えるから―」
行商人
「せっかくだし
それも商売に出来たらと思ってさ」
行商人
「だって…そうでもしなきゃ
気分が沈んで仕方がないだろ?」
行商人
「あの鬼の形相の島
少し前に突然現れたんだけど…」
行商人
「水龍が暴れ始めたのも
都に変な病気が流行り始めたのも―」
行商人
「全部あの鬼ヶ島が現れてからなんだ!」
行商人
「…毎日見るたびに
島の位置が変わってるし―」
行商人
「不気味な事この上ないよねぇ?」
イッスン
「妖魔の牙城鬼ヶ島かィ…」
イッスン
「あの島へ渡るにも難儀しそうだが―」
イッスン
「…渡った後も厄介な事が
ありそうだぜェ」
行商人
「何をブツブツ言ってるんだい?」
行商人
「さぁ気分は明るく商売商売!」
行商人
「ワン子…買い物のお使いがあったら
ちょっと見て行かないかい?」


行商人
「…鬼ヶ島に睨まれながら商売ってのも
寿命が縮まる思いだよ」
行商人
「でも気分は明るく商売商売!」
行商人
「ワン子…買い物のお使いがあったら
ちょっと見て行かないかい?」

(頭突き)
行商人
「こらこら
何をそんなに興奮してるんだい?」


女の子
「あらワン子
…あんたも猫鳴の塔を見に来たの?」
女の子
「ここからも聞こえるけど…
あの猫の鳴き声悲しそうね」
女の子
「あの塔はうんとうんと…
う〜んと昔からあの島に建っていて―」
女の子
「天辺には大きな猫の像
あるんだって」
女の子
「その像は
昔は本当の猫だったんだけど―」
女の子
「…長生きして
神さまに生まれ変わったの」
女の子
「そしてあの塔を建ててお空の上から
この世を見守ろうとしたんだけど―」
女の子
「あんまり高すぎたもんだから
怖くて降りられなくなっちゃって…」
女の子
「…そのままジッとしてるうちに
石像になっちゃったんだって」
女の子
「それっきり塔の上で
ずっと一人ぼっちだから―」
女の子
「寂しくて
今でもあんな風に鳴いてるのよ」
女の子
「…何だかかわいそうなお話ね」


女の子
「なぁに?
猫鳴の塔の昔話…また聞きたいの?」
(塔の昔話を… 別にいい)
女の子
「ワン子…あんた私の話
ウソだと思ってるでしょ?」
女の子
「でもあの塔の壁には猫の足跡
いっぱい付いてるのよ」
女の子
「…あれはきっと猫の神さまが
塔を登った跡だわ」
女の子
「でも…大昔から
ずっと一人ぼっちなんてかわいそう…」
女の子
「お腹は空かないのかなぁ
ご飯…持ってってあげたいなぁ」

(頭突き)
女の子
「い…痛いじゃない!」


ヨイチ
「おおっと! …お前は
あん時のワンちゃんじゃねぇか?」
ヨイチ
「いやぁ久しぶりだなぁ!」
イッスン
「ア…アンタは
あの大跳ね橋のリンゴ兄サン!」
イッスン
「都で姿を見かけねェと思ったら…
こんな所で何やってんだィ!」
ヨイチ
「それが…あれから
コロッと気が変わってなぁ」
ヨイチ
「退屈な仕事におサラバして
腕を磨く旅に出る事にしたのよ!」
ヨイチ
「…やっぱり堅苦しい都勤めより
こっちの方が性に合ってらぁ」
ヨイチ
「ナカツクニ随一の弓の腕前も
この強弓金丸も衰えちゃいねぇぜ!」
ヨイチ
「まぁワンちゃんも
これ食ってゆっくりして行きなよ!」


イッスン
「で……リンゴ兄サン
それが腕を磨く鍛錬法なのかィ?」
ヨイチ
「その通り!」
ヨイチ
「ホラ…あの小島に立ってる木に
実がなってるだろ?」
ヨイチ
「あれに狙いを定めて
射法を基本から磨いてるのさぁ」
ヨイチ
「あの木の実…見ての通り
石みたいに固まっちまって―」
ヨイチ
「何度命中してもビクともしねぇんだ」
ヨイチ
「不思議な話だが…
お陰で的には都合がいいんだけどよ」
ヨイチ
「ホレワンちゃんも
これ食ってゆっくりして行きなよ!」

(頭突き)
ヨイチ
「おっほォ!
ワンちゃんの頭突きは効くねぇ!」


(賽の芽を調べる)
イッスン
「賽の芽がキレイに
花を舞い散らしてらァ」
イッスン
「この賽の芽…
実がチョコンとついてるけど―」
イッスン
「まだまだ実が熟してねェから
はいどうぞって訳にはいかねェや」


イッスン
「賽の芽に引っ付いた
この若い実―」
イッスン
「もう少し熟れたら
立派な見てくれになりそうだなァ」


(傍の池の水を矢に宿らせて実を熟れさせる)
ヨイチ
「な な な…何だってぇ〜!?」
ヨイチ
「お…俺の射た矢で―」
ヨイチ
「石の木の実が熟れやがったぁ!」
ヨイチ
「俺の矢には…何か妙な魔物でも
取り憑いてやがるんじゃ…」
ヨイチ
「……」
ヨイチ
「おっといけねぇ!」
ヨイチ
「俺…また用事があるのを
思い出しちまったい!」
ヨイチ
「え〜と…
どこに呼ばれてたんだっけな?」
ヨイチ
「…とにかく早く行かねぇと大変だぜ」
ヨイチ
「言っておくが…怖くなって
逃げ出そうってワケじゃねぇからな!」
ヨイチ
「それじゃお前ら達者でなぁ!」


(賽の芽を調べる)
イッスン
「賽の芽が立派に花を
舞い散らしてるぜェ」
イッスン
「この芽はどれだけの間
両島原を見行わしていたんだろうなァ」


(浜辺の子供たちに近付く)
いじめっ子(赤)
「やいウラシマ! お前チャチ丸とか言う
奴に連れられて―」
いじめっ子(赤)
海の底のお城に行ったんだって?」
いじめっ子(赤)
「そのチャチ丸ってのを
見せてみろよ!」
いじめっ子(黄)
「見せろよ!」
いじめっ子(青)
「見せなよ!」
イッスン
「…何だィありゃ?」
ウラシマ
「チャチ丸じゃねぇダよ
シャチ丸っていうダよ」
ウラシマ
「それにシャチ丸は龍宮の使者ダで―」
ウラシマ
「龍宮に行く資格のある人じゃねぇと
シャチ丸はお迎えに来ねぇジ?」
いじめっ子(赤)
「またウソばっかりつきやがって!」
いじめっ子(赤)
「野郎どもやっちまいな!」
いじめっ子(黄)
「やっちまうぜ!」
いじめっ子(青)
「やっちまうよ!」
イッスン
「オイオイお前ら何やってんだィ!」
イッスン
「寄ってたかって人を痛め付けるなんて
卑怯な真似はやめなァ!」
いじめっ子(赤)
「おっ…何かヘンなのが来たな?」
いじめっ子(赤)
「まぁ丁度こいつと遊ぶのも
飽きたところだい」
いじめっ子(赤)
「みんな! 向こうで遊ぼうぜ!」
いじめっ子(黄)
「遊ぼうぜ!」
いじめっ子(青)
「遊ぼうよ!」
(立ち去るいじめっ子たち)
イッスン
「オイアマ公…
あいつらさっき何て言ってたァ?」
イッスン
「…海の底のお城だってェ?」


イッスン
「おい坊主
いつまでうずくまってんだよォ?」
イッスン
「なァ…どうした坊主?」


イッスン
「おい坊主…」
イッスン
「…坊主? 坊主ゥ!?」


イッスン
「ぼ…坊主ゥーッ!!


イッスン
「ぼ…坊主ゥーッ!!
イッスン
「どどど…どうすりゃいいんだァ!?」
イッスン
「アマ公! 何とかしろォ!」

(頭突きすると起き上がるウラシマ)
ウラシマ
「……」
ウラシマ
「ええと…?」
ウラシマ
「オラまた浜辺で
いつの間にか寝ちまってたダかや?」
『 漁師 ウラシマ 』
ウラシマ
「どなたか知らねぇけど…
起こしてもらって悪かったいなぁ」
ウラシマ
「オラぁ家に帰るズクがねぇ時は
よく浜辺で寝ちまうダよ」
イッスン
「ね…寝てたってお前―」
イッスン
「いつまでもうずくまってるから
心配したじゃねェか!」
イッスン
「…それで体の方は大丈夫なのかよォ?」
ウラシマ
「ん? …オラぁ体だけは丈夫ダで」
ウラシマ
「海岸で寝るくらい
何てこたぁねぇダわい」
イッスン
「そ…そうかィ
そりゃまぁ良かったぜェ」
イッスン
「…それよりお前
ウラシマって言ったなァ」
イッスン
「さっき海の底のお城がどうのって
聞こえて来たけど―」
イッスン
「その話…
ちょっと聞かせてくれねェか?」
ウラシマ
「……」
ウラシマ
「こんな事…まぁズ誰に言っても
信じてもらえねぇダけどセ―」
ウラシマ
「この両島原の海の底には
海の神さま龍神族が住む―」
ウラシマ
龍宮っていう神さまの國があるダよ」
ウラシマ
「そこに建つ龍宮城ってお城は
まぁズエラい綺麗ダだけど―」
ウラシマ
「…オラぁがそこへ行ったのも
へぇええかん昔になるダわい」
イッスン
龍神族の國…龍宮!?」
イッスン
「ヒミコ姉が言ってた
水龍を操る奴らの國だァ!」
イッスン
「それでウラシマ…その龍宮へは
どうやって行ったんだァ?」
イッスン
「お前みたいな太っちょ―」
イッスン
「イ…イヤふくよかなヤツが
まさかあの水龍から逃げ切って―」
イッスン
「海の底まで潜ったってのかよォ!?」
ウラシマ
「オラが龍宮へ連れて行かれた時は
水龍さまはまだ大人しかったダけど―」
ウラシマ
「…それでも龍宮へ行くなんて
そう簡単には出来ねぇ」
ウラシマ
「龍宮は…そこに行く資格があるヤツ
だけが行く事が出来る
ダ」
ウラシマ
シャチ丸っていう使者がお迎えに来て
龍宮へ連れてってくれるダジ」
イッスン
「龍宮の使者シャチ丸…」
イッスン
「…そのシャチ丸にはどうやったら
会えるんだァ!?」
ウラシマ
「う〜ん…そんな事言われたってなぁ」
ウラシマ
「…ホレあそこに桟橋があるズラ?」
ウラシマ
「オラはあの桟橋でシャチ丸に
会ったダよ」
ウラシマ
「海を眺めながらボ〜ッとしてたら…
朝日と共にシャチ丸が来たダけど―」
ウラシマ
「多分…龍宮に行く資格がある奴だけ
シャチ丸は迎えに来る
んズラなぁ」


ウラシマ
「オラはあの桟橋でシャチ丸に
会ったダよ」
ウラシマ
「海を眺めながらボ〜ッとしてたら…
朝日と共にシャチ丸が来たダけど―」
ウラシマ
「多分…龍宮に行く資格がある奴だけ
シャチ丸は迎えに来る
んズラなぁ」

(頭突き)
ウラシマ
「まぁズ何するダいね!?」


ウラシマ婆
「おやぁ
白いオオカミさんじゃねぇかい?」
ウラシマ婆
「…こんな海辺の家まで何の用事で
出てきたダや?」
ウラシマ婆
「オラとこになン何もねぇけど…
まぁゆっくりして行きまショ」


ウラシマ婆
「ウラシマはいつも一人ぼっちで
漁に出てるダけど―」
ウラシマ婆
「友達もなくて…寂しいズラいなぁ」
ウラシマ婆
「もうらしいけども…
オラにはどうにもならねぇダよ」
ウラシマ婆
「何もしてやれねぇ自分に
ゴウが湧くワやぁ…」

(頭突き)
ウラシマ婆
「あ痛ァ!?」


(ウラシマの家を調べる)
イッスン
「海藻を干すなんて
ずいぶんマメな事してるじゃねェか」

イッスン
「こいつは中々
上物の魚の魚拓だなァ」
イッスン
「確かに飾るだけの事はあるぜェ」


(外の物干し竿を調べる)
イッスン
「竿に魚介類が
天日干しされてるぜェ」
イッスン
「こうやって干物にすれば
魚も長持ちする―」
イッスン
「漁師の生活の知恵って奴だなァ」


(夜になってから桟橋の上で光明を使う)
イッスン
「な…何か来るぜェ?」
(海の向こうから飛び跳ねながらシャチがやってくる)
イッスン
「どうしたんだィこのシャチ…
妙に嬉しそうにしてよォ?」
ウラシマ
「あああああ〜っ!!」
ウラシマ
シャチ丸! シャチ丸じゃねぇかい!!」
ウラシマ
「まぁズはぁるかぶりじゃねぇか!
あれからへぇ何年になるダかやぁ?」
ウラシマ
「シャチ丸…もしかしてオラをまた
龍宮へ連れてってくれるダかい?」
(背に飛び乗ろうとするが尻尾で吹っ飛ばされるウラシマ)
イッスン
「…シャチ丸?」
イッスン
「こいつが龍宮からの使者
シャチ丸だってェ!?」
『 龍宮の使者 シャチ丸 』
シャチ丸
「"お前たちずっと待っていた
龍宮へ行く資格のある者待っていた」
シャチ丸
「オレの背中乗れ
お前たち龍宮連れて行く!"」
イッスン
「だとォ?」
シャチ丸
「"オレ泳ぎにかけては天下一!」
シャチ丸
「自慢の泳ぎで
水龍さまもブッ千切り!"」
イッスン
「だってェ!?」
イッスン
「アマ公ど…どうするよォ?」
イッスン
「…ってお前
もう乗る気マンマンじゃねェか!」
(シャチ丸に乗ろうとするが滑り落ちるアマテラス)


イッスン
「こいつがシャチ丸…」
イッスン
「…そのまんまの名前だなァ」
イッスン
「胡散臭い奴だけど…
アマ公こいつに乗るのかィ?」
(シャチ丸に… 乗りたい!)
イッスン
「…まァほかに頼りはないし―」
イッスン
「こいつにも
せっかく出て来てもらったしなァ」
シャチ丸
「"オレ泳ぎにかけては天下一!」
シャチ丸
「自慢の泳ぎで
水龍さまもブッ千切り!"」
イッスン
「だってェ?」
イッスン
「…その言葉信じるから―」
イッスン
「自慢の泳ぎで
龍宮まで連れてってもらおうかァ!」
シャチ丸
「"……」
(乗りたくない)
イッスン
「…だろォ!?」
イッスン
「チンタラ泳いで水龍にパクッ! …じゃ
話にならねぇや」


イッスン
「アマ公は
泳ぎの方はからっきしだし―」
イッスン
「…かと言ってこのシャチも
どんなモンだか怪しいしなァ」
イッスン
「アマ公…
お前はこいつに乗りたいのかよォ?」
(シャチ丸に… 乗りたい!)
イッスン
「やっぱり乗るかァ?」
シャチ丸
「それ…まだ出来ない"」
イッスン
「だとォ?」
シャチ丸
「"オトヒメさまが命じた
最後の試練―」
シャチ丸
「それ乗り越えたら
お前本当に龍宮へ行く資格ある!"」
イッスン
「だってェ?」
イッスン
「…そのオトヒメさまってのが
お前らの頭かィ」
イッスン
「水龍を野放しにしておいて…
まったく高慢チキな野郎だぜェ!」
イッスン
「おいシャチ丸!
望み通り龍宮に乗り込んでやるから―」
イッスン
「その試練ってのが何なのか
さっさと言いなァ!」
シャチ丸
「"龍宮…この國を荒らす妖魔の手を
逃れるため―」
シャチ丸
「いまその入り口…
海鳴門隠してる!」
シャチ丸
「お前たちはこの広い海を回って
海鳴門探し当てる―」
シャチ丸
「…それオトヒメさまの試練!"」
イッスン
「だとォ?」
イッスン
「…何だいそんなの簡単な事だぜェ」
イッスン
「ここらの海にゃ
怪しい所が一杯ありそうだし―」
イッスン
「それを片っ端から回って龍宮の入り口
海鳴門ってのを暴いてやらァ!」
イッスン
「それじゃシャチ丸…早速出発だィ!」


ウラシマ
「シャチ丸…オラの事
忘れちまったダか…」
ウラシマ
「オラにはへぇ龍宮へ行く資格が
ねぇダな…」
ウラシマ
「…まぁオラ本当の事言やぁ
ある朝桟橋でボ〜ッとしてたら―」
ウラシマ
「そのまま寝ぼけて
海に落ちて溺れちまってセ」
ウラシマ
「…気が付いたらシャチ丸に乗って
龍宮の前にいたダいね」
ウラシマ
「ええかん昔の話になるダけど―」
ウラシマ
「まさか本当に朝日と共に
やって来るとは思わなんダわや!」


(シャチ丸に乗る二回目以降)
イッスン
「アマ公は
泳ぎの方はからっきしだし―」
イッスン
「…かと言ってこのシャチも
どんなモンだか怪しいしなァ」
イッスン
「アマ公…
お前はこいつに乗りたいのかよォ?」
(シャチ丸に… 乗りたい!)
シャチ丸
「"龍宮…この國を荒らす妖魔の手を
逃れるため―」
シャチ丸
「いまその入り口…
海鳴門隠してる!」
シャチ丸
「お前たちはこの広い海を回って
海鳴門探し当てる―」
シャチ丸
「…それオトヒメさまの試練!"」
イッスン
「だとォ?」
イッスン
「わかってらィ
まァ見てろってェ!」
イッスン
「ハイヨーシャチ丸!」


(金浄泉を調べる)
イッスン
「この金が沈んでる泉は…
もしかして噂に聞く金浄泉かァ?」
イッスン
この泉に心付けをすると
泉の神サマが力を貸してくれる―

イッスン
「…聖泉金浄泉
まさかこんな所にあるとはなァ」
(泉にお金を投げ入れる)
イッスン
「ヒャ〜! 何だい何だい!
泉がキラキラ輝いて来たぜェ!」
イッスン
「金浄泉…まったく名前の通り
現金な泉だぜェ」
イッスン
「もっと篤く心付けしてやったら
イイ事起きそうじゃねェか?」


イッスン
「金を持ちすぎても
心が汚れるって言うし―」
イッスン
「ここらで身も心も
洗ってみちゃどうだィ?」
(お布施をやめる)
イッスン
「ケチ臭ェ奴だなァ!
気前良くドーンと行けよォ」
イッスン
「さもねェと泉の神サマの
恩恵に有り付けないぜェ?」

(地図上右の金浄泉に合計12万両投げ入れる)
爆神
「おお…
我らが慈母アマテラス大神」
爆神
「欲の源たる金子を惜しげも無く擲つ
御許の清き御心…」
爆神
「この爆神御許の御心ざしに感じ―」
爆神
「御許より離れし折に弱り果てぬる
我が身に古の破壊力を取り戻したり」
爆神
「闇を揺るがす我が二式の破壊力―」
爆神
「いざ存分に試されよ!」

イッスン
「オイオイ爆神サマの力…
輝玉の破壊力が上がっただってェ!?」
イッスン
「…て事はもしかして―」
イッスン
輝玉をもう一個出せたりするって
事かィ!?」
イッスン
「アマ公試しに輝玉を一個出して―」
イッスン
「その隣にもう一個
並べてみろよォ!」


イッスン
「この泉…たくさんの心付けで
満足そうにキラキラ輝いてるぜェ!」


(別の金浄泉を調べる)
イッスン
「心付けをすると泉の神サマが
力を貸してくれる聖泉金浄泉…」
イッスン
「まァ金を持ちすぎても
心が汚れるって言うし―」
イッスン
「ここらで身も心も
洗ってみちゃどうだィ?」

(地図上左の金浄泉に合計6万両投げ入れる)
断神
「おお…
我らが慈母アマテラス大神」
断神
「欲の源たる金子を惜しげも無く擲つ
御許の清き御心…」
断神
「この断神御許の御心ざしに感じ―」
断神
「御許より離れし折に欠け損じぬる
我が身にかつての鋭さを取り戻したり」
断神
「蘇りたる真なる一閃の切れ味―」
断神
「いざ存分に試されよ!」

イッスン
「オイオイ断神サマの力…
一閃の切れ味が上がっただってェ!?」
イッスン
「…て事はもしかして―」
イッスン
今まで斬れなかった硬いモンも
スッパリ斬れる
って事かよォ!?」
イッスン
「その切れ味…
早いとこ表ェ出て試そうぜェ!」


漁師
「ようワン子!」
漁師
「水龍サマが暴れてるだの何だの
言う奴ぁいるが―」
漁師
「釣りはやっぱり海釣りだぜ!」
漁師
「海釣りに必要なのは
大海原に立ち向かう不屈の闘志―」
漁師
「それさえありゃ
釣り糸だっていらねぇくらいさぁ!」
イッスン
「…そんなワケねぇだろォ?」
漁師
「いまウミネコ亭のオヤジに
活きのいい素材をねだられてんだが―」
漁師
「…それならやっぱり
海の王者カジキマグロしかねぇ!」
漁師
「一丁怒デカい奴を釣り上げて―」
漁師
「ウミネコ亭のオヤジを
ビックリさせてやらぁ!」
(快竿 鮪丸を持っていると)
漁師
「……」
漁師
「お…おいワン子
お前何気にすげぇモン持ってねぇか?」
漁師
「そいつは…
海の男なら誰もが憧れる釣竿―」
漁師
「至高の業物鮪丸じゃねぇか!」
漁師
「そいつさえありゃどんな魚も―」
漁師
「海の王者カジキマグロだって
一竿打尽よ!」
漁師
「気が利くなぁワン子
…それじゃ遠慮なく頂くぜ!」
『 快竿 鮪丸を無理矢理取られた 』
漁師
「早速この鮪丸の具合を
試してみるとするかい」
漁師
「もちろんお前も
俺の釣りざま…見て行くだろ?」
(興味ない)
漁師
「何だい行っちまうのか?」
漁師
「…まぁまたいつでも来いよ!」

(頭突き)
漁師
「おぅ元気なヤツだな!」

(釣りを… 見て行く)

(魚が掛かる)
漁師
「よしっかかった!」

(三匹目の魚を繋ぐ)
イッスン
「な…何かすげェのが来たぜェ!?」
漁師
「この手応えは…
海の王者カジキマグロだぁ!」

漁師
「どうだいこいつを見ろぉ!」
漁師
「海の王者カジキマグロを―」
漁師
「ついに陸へ引きずり上げてやったぜ!」
漁師
「長年両島原で
釣りをやっちゃいるが―」
漁師
「…ここまで怒デカい獲物は
俺も初めてだい」
漁師
「おっと…
ゴチャゴチャ話してる時間はねぇや」
漁師
「あのオヤジ魚の鮮度にゃ
やたらとうるせぇからな!」
漁師
「特急便で駆け付けるから
待ってろよぉ!」


ウミネコ
「あらワンワン!
この行きのいいお魚サンを見てヨ!」
ウミネコ
「この辺の海じゃ水龍騒ぎのせいで
不漁が続いてたザンスが―」
ウミネコ
「こ〜んなに大物の
カジキマグロさんが届いたザンスよ!」
ウミネコ
「アタシが腕を振るうのは
母なる海の恵み!」
ウミネコ
「そしてその恵みは鮮度が命!」
ウミネコ
「待ちに待ったこの素材なら―」
ウミネコ
「不漁続きでナマりかけてた
アタシの腕を蘇らせてくれるザンス!」
ウミネコ
「ワンワン…せっかくだから
アタシの腕前見ていかないザンスか?」
ウミネコ
「こんな最高の素材が手に入る事も
珍しけりゃ―」
ウミネコ
「アタシの包丁捌きを
間近で見られるのも珍しいザンスよ!」
ウミネコ
「おっと…こんな風に
話してる時間ももったいないザンス」
ウミネコ
「鮮度が落ちないうちにさばかなくちゃ
素材に失礼ザンスね」
ウミネコ
「さぁワンワン…
ちょっと離れてるザンス!」
ウミネコ
「料理人ウミネコが秘儀旋風千枚下ろし
…行くザンスよ!」
(成功)
ウミネコ
「カ…」
ウミネコ
「カ イ カ ン!」
ウミネコ
「この手応え…今までで一番の
包丁捌きだったザンス!」
ウミネコ
「アタシの腕はナマってたどころか―」
ウミネコ
「いま一皮剥けて
新たなる境地に達したザンスね!」
ウミネコ
「素材は鮮度! 料理は速度!」
ウミネコ
「この包丁捌きに磨きをかけて…
今度はクジラだって下ろすザンスよ!」

風神
「おお…
我らが慈母アマテラス大神」
風神
「御許より離れし折に
我が力弱り果てぬるが―」
風神
「あの者の強き熱情に応え給う
御許の御心ざしに我目覚めぬ」
風神
「この風神あの者の熱情を
己が力に変え―」
風神
「あやかしの物どもを吹き祓う
竜巻の舞を御前に捧げ奉らん!」

イッスン
「あの包丁捌き…料理人より
剣士の方が向いてるんじゃねェか?」
イッスン
「…それはそうとアマ公!」
イッスン
「疾風の真業竜巻の威力は…
相当なモンだぜェ!」
イッスン
「もしかしたらおっさんの熱意が
疾風の力を呼び覚ましたのかもなァ?」
イッスン
「ともかくカジキマグロさえ巻き上げる
この業―」
イッスン
「妖怪どもに食らわせたらどうなるか
楽しみだぜェ!」












(失敗)
ウミネコ
「マズい…」
ウミネコ
「マズいザンス!」
ウミネコ
「不漁続きで
暫く料理してなかったから―」
ウミネコ
旋風を起こせないほど包丁捌きが
サビ付いちゃったザンスか!?」
イッスン
「このおっさん…
何がやりたいんだァ?」
イッスン
「旋風がどうのって言ってるけど―」
イッスン
「…確かに部屋の奥に疾風の神サマ
風神の紋所が貼ってあらァ」
イッスン
「でも料理に風なんか必要なのかィ?」
イッスン
「風が吹いたところで…
大した事も起こりそうにないぜェ」


ウミネコ
「アタシには…
この二本の包丁しかないザンス」
ウミネコ
「…確かに今までこんなデカい素材は
下ろした事がないザンスが―」
ウミネコ
「男が物の大小にこだわってたら
成せる事も成せないザンス!」
ウミネコ
「さぁワンワン…
ちょっと離れてるザンス!」
ウミネコ
「料理人ウミネコが秘儀旋風千枚下ろし
…行くザンスよ!」
(失敗二回目)
ウミネコ
「ほ…本格的にマズいザンス!」
ウミネコ
「不漁続きで
暫く料理してなかったから―」
ウミネコ
旋風を起こせないほど包丁捌きが
サビ付いちゃったザンスよ!」
ウミネコ
「こんな事じゃ…旋風の料理人は
失格ザンス!」
イッスン
「相変わらず妙な事を口走ってんなァ」
イッスン
「旋風がどうのって言ってるけど―」
イッスン
「…確かに部屋の奥に疾風の神サマ
風神の紋所が貼ってあらァ」
イッスン
「でも料理に風なんか必要なのかィ?」
イッスン
「風が吹いたところで…
大した事も起こりそうにないぜェ」


ウミネコ
「アタシの腕はナマってたどころか―」
ウミネコ
「いま一皮剥けて
新たなる境地に達したザンスね!」
ウミネコ
「素材は鮮度! 料理は速度!」
ウミネコ
「この包丁捌きに磨きをかけて…
今度はクジラだって下ろすザンスよ!」
イッスン
「そりゃいいけど…
あんまり暴れて怪我すんなよォ?」


ウミネコ亭の女中
「今の大騒ぎなに!?」
ウミネコ亭の女中
「…もしかしてウミネコさん
料理を完成させたの!?」


(エリアチェンジしてから話す)
ウミネコ亭の女中
「ウミネコさん
急に元気になっちゃって!」
ウミネコ亭の女中
「漁師さんも最近は頑張って
新鮮なお魚を届けてくれるのよ」
ウミネコ亭の女中
「今はまだお客さんも少ないけど―」
ウミネコ亭の女中
「ウミネコさんの料理なら
またすぐに客足は戻るわよ!」


ウミネコ亭の女中
「活きのいいお魚も好きだけど―」
ウミネコ亭の女中
「活き活きしてるウミネコさんも
ステキだわ…」
ウミネコ亭の女中
「ウフッ!」


ウミネコ
「素材は鮮度! 料理は速度!」
ウミネコ
「今日も母なる海の恵みに
感謝しながら料理してるザンス」
ウミネコ
「どんな素材が来ても…
アタシは最高の技で応えるザンスよ!」


ウラシマ
「あっ白ワン子!
龍宮にはもう行ったダかい?」
ウラシマ
「大海原の渦巻き海鳴門
吸い込まれて海の底へ…」
ウラシマ
「まぁズ龍宮へ行けるなんて
いいこんじゃねぇか」
ウラシマ
「…それよりオラ困ったゾやい」
ウラシマ
「これから漁へ出なきゃいけねぇダに
みんな集まっちまって…」


ウラシマ
「大海原の渦巻き海鳴門
吸い込まれて海の底へ…」
ウラシマ
「まぁズ龍宮へ行けるなんて
いいこんじゃねぇか」
ウラシマ
「…それよりオラ困ったゾやい」
ウラシマ
「これから漁へ出なきゃいけねぇダに
みんな集まっちまって…」


いじめっ子(赤)
「桟橋にやって来たシャチ…
シャチ丸は本当にいたんだ!」
いじめっ子(赤)
「オレたちもうウラシマには
頭が上がらねぇや」
いじめっ子(赤)
「神さま仏さまウラシマさま―」
いじめっ子(赤)
「オレたちの親分になってくれ!」


いじめっ子(赤)
「神さま仏さまウラシマさま―」
いじめっ子(赤)
「オレたちの親分になってくれ!」

(頭突き)
いじめっ子(赤)
「何すんだい!?」


いじめっ子(黄)
「神さま仏さまウラシマさま―」
いじめっ子(黄)
「オレたちの親分になってくれ!」

(頭突き)
いじめっ子(黄)
「こ…こんにゃろ〜!」


いじめっ子(青)
「神さま仏さまウラシマさま―」
いじめっ子(青)
「アタイの男になって!」

(頭突き)
いじめっ子(青)
「あ痛ァ!?」