(シャチ丸に… 乗りたい!) イッスン 「…まァほかに頼りはないし―」 イッスン 「こいつにも せっかく出て来てもらったしなァ」 シャチ丸 「"オレ泳ぎにかけては天下一!」 シャチ丸 「自慢の泳ぎで 水龍さまもブッ千切り!"」 イッスン 「だってェ?」 イッスン 「…その言葉信じるから―」 イッスン 「自慢の泳ぎで 龍宮まで連れてってもらおうかァ!」 シャチ丸 「"……」 |
(乗りたくない) イッスン 「…だろォ!?」 イッスン 「チンタラ泳いで水龍にパクッ! …じゃ 話にならねぇや」 イッスン 「アマ公は 泳ぎの方はからっきしだし―」 イッスン 「…かと言ってこのシャチも どんなモンだか怪しいしなァ」 イッスン 「アマ公… お前はこいつに乗りたいのかよォ?」 (シャチ丸に… 乗りたい!) イッスン 「やっぱり乗るかァ?」 |
(成功) ウミネコ 「カ…」 ウミネコ 「カ イ カ ン!」 ウミネコ 「この手応え…今までで一番の 包丁捌きだったザンス!」 ウミネコ 「アタシの腕はナマってたどころか―」 ウミネコ 「いま一皮剥けて 新たなる境地に達したザンスね!」 ウミネコ 「素材は鮮度! 料理は速度!」 ウミネコ 「この包丁捌きに磨きをかけて… 今度はクジラだって下ろすザンスよ!」 風神 「おお… 我らが慈母アマテラス大神」 風神 「御許より離れし折に 我が力弱り果てぬるが―」 風神 「あの者の強き熱情に応え給う 御許の御心ざしに我目覚めぬ」 風神 「この風神あの者の熱情を 己が力に変え―」 風神 「あやかしの物どもを吹き祓う 竜巻の舞を御前に捧げ奉らん!」 イッスン 「あの包丁捌き…料理人より 剣士の方が向いてるんじゃねェか?」 イッスン 「…それはそうとアマ公!」 イッスン 「疾風の真業竜巻の威力は… 相当なモンだぜェ!」 イッスン 「もしかしたらおっさんの熱意が 疾風の力を呼び覚ましたのかもなァ?」 イッスン 「ともかくカジキマグロさえ巻き上げる この業―」 イッスン 「妖怪どもに食らわせたらどうなるか 楽しみだぜェ!」 |
(失敗) ウミネコ 「マズい…」 ウミネコ 「マズいザンス!」 ウミネコ 「不漁続きで 暫く料理してなかったから―」 ウミネコ 「旋風を起こせないほど包丁捌きが サビ付いちゃったザンスか!?」 イッスン 「このおっさん… 何がやりたいんだァ?」 イッスン 「旋風がどうのって言ってるけど―」 イッスン 「…確かに部屋の奥に疾風の神サマ 風神の紋所が貼ってあらァ」 イッスン 「でも料理に風なんか必要なのかィ?」 イッスン 「風が吹いたところで… 大した事も起こりそうにないぜェ」 ウミネコ 「アタシには… この二本の包丁しかないザンス」 ウミネコ 「…確かに今までこんなデカい素材は 下ろした事がないザンスが―」 ウミネコ 「男が物の大小にこだわってたら 成せる事も成せないザンス!」 ウミネコ 「さぁワンワン… ちょっと離れてるザンス!」 ウミネコ 「料理人ウミネコが秘儀旋風千枚下ろし …行くザンスよ!」 (失敗二回目) ウミネコ 「ほ…本格的にマズいザンス!」 ウミネコ 「不漁続きで 暫く料理してなかったから―」 ウミネコ 「旋風を起こせないほど包丁捌きが サビ付いちゃったザンスよ!」 ウミネコ 「こんな事じゃ…旋風の料理人は 失格ザンス!」 イッスン 「相変わらず妙な事を口走ってんなァ」 イッスン 「旋風がどうのって言ってるけど―」 イッスン 「…確かに部屋の奥に疾風の神サマ 風神の紋所が貼ってあらァ」 イッスン 「でも料理に風なんか必要なのかィ?」 イッスン 「風が吹いたところで… 大した事も起こりそうにないぜェ」 |