(高宮平に移動)

(疾風を使って備後に話し掛ける)
備後
「出た…」
備後
「ブァ〜っと出たよ!」
備後
「お宝がアッシに会いたい一心で
その在り処を現したんだ!」
備後
「お宝よ…
そこまでしてアッシの事を…?」


備後
「この下に静かに眠っている
まだ見ぬお宝よ…」
備後
「アッシが…この備後
必ず掘り出してやるからね!」
『 発掘屋 備後 』
備後
「……」
備後
「何だいワンちゃん…キミも
発掘の浪漫に魅せられたのかい?」
備後
「…よし分かった! アッシと一緒に
怒涛のお宝掘りに挑戦しよう!」

(お宝掘りを 手伝う)
備後
「威勢がいいねぇワンちゃん!」
備後
「…お前の爪にお宝捜しの命運が
懸ってるから頼んだよ!」
備後
「さて…それじゃまずは
お宝捜しのルールを説明しようか」
備後
「…お宝は振り子水晶が示す通り
この穴の一番奥に眠ってるはずさ」
備後
「アッシは振り子水晶の導きに従って
どんどん歩いて行くから―」
備後
「ワンちゃんはその爪で掘り進んで
アッシの道を作ってくれないかな?」
(お宝掘りに… お断り)
備後
「チェッ…浪漫ないなぁ」
備後
「お宝を掘り当てても
お前には分けてやらないからね!」


備後
「この下に静かに眠っている
まだ見ぬお宝よ…」
備後
「アッシが必ず掘り出してやるからね!」
備後
「さぁワンちゃんもどうだい?」
備後
「アッシと一緒に
怒涛のお宝掘りに挑戦しようよ!」
備後
「もしも振り子水晶が激しく動いたら…
そこがお宝の在り処だ」
備後
「後はワンちゃんが
そのお宝を掘り出すだけさ!」
備後
「どう? 簡単な話だろ?」

(説明が… 分かった)
備後
「それじゃアッシと
ワンちゃんの気ままなお宝掘り―」
備後
「一丁開始と行こうかね!」
(説明が… 良く分からない)
備後
「仕方ないなぁ…」
備後
「…もう一度お宝探しのルールを
説明するよ?」
(後略)

(成功)
備後
「お…お宝が―」
備後
「アッシが探し求めたお宝が
ついにこの手に…!」
備後
「……」

(失敗)
備後
「あちゃ〜失敗失敗…」
備後
「でもお宝をこの手にする日まで…
アッシは諦めないよ!」
備後
「そうだろう? ワンちゃん!」
備後
「…って何これ?」
備後
「何だか良く分からないモノを
掘り当てちゃったなぁ」
備後
「もしかしてアッシの水晶さばきが
ナマっちまったって言うの?」
備後
「……」
備後
「違う…アッシはとんでもないモノを
発掘してしまったんだ」
備後
「ワンちゃん
…お前の穴掘りの才能をね!」
備後
「お前の掘りっぷりはお宝発掘屋として
賞賛に値するものだったよ」
備後
「ワンちゃんの穴掘りに対する
飽くなき情熱―」
備後
「…そいつを
いつまでも忘れないでくれよ」
備後
「じゃあ約束の証にこのガラクタを
ワンちゃんにあげよう!」
『 太陽のかけらをもらった! 』
備後
「アッシも負けてられない…
発掘屋として日々精進するよ!」


備後
「宝探しの浪漫…
ワンちゃんにも伝わったかなぁ?」
備後
「何を掘り当てるかが
問題なんじゃない―」
備後
「どう掘り当てるかが問題なんだよね!」


備後
「アッシは宝探しの浪漫に
取り付かれた発掘屋―」
備後
「…こうやって永遠に
振り子水晶を振り続けるのさ」
備後
「今度こそ至高のお宝を
探し当てて見せる…」
備後
「男は夢を持ってこそ男!
分かるだろう? ワンちゃん!」


行商人
「う〜ん懐かしい香りだなぁ!」
行商人
「クサナギ村から吹き降ろす神風が
いつの間にか元に戻ってるよ!」
行商人
「…この辺が昔のように
また住みやすくなれば―」
行商人
「商売の方も繁盛してくれるかなぁ?」
行商人
「ホラ…ワン子も
早速お使いを頼まれたんだろ?」


行商人
「さぁて…今日も元気に商売商売!」
行商人
「ホラワン子
お使いならここで済ませて行きなよ!」


(アガタの森に移動)

カリウド
「最近息子の顔が一段と
逞しくなって来てなぁ」
カリウド
「自然の厳しさを知り
また一つ成長したか…」
カリウド
「もはや息子には
この森では狭すぎるかも知れんな」


コカリ
「やぁワン子! …そう言えば
梅太郎のお礼がまだだったね」
コカリ
「…ありがとう!
あの時は本当に助かったよ」
コカリ
「ボク畳頭を釣り上げてから
もっと大きな獲物に挑戦したくて―」
コカリ
「いつか海に出ようって
思い始めたんだ」
コカリ
「やっぱり男だったら
一度は冒険に出なきゃね」
コカリ
「さぁ今日も釣りの腕を磨くぞ!」


コカリ
「釣りの魅力は魚を釣る事よりも―」
コカリ
「こうして心を落ち着けて
自然と向き合う事なんだよね」
コカリ
「早く海とも会話してみたいなぁ」


(神州平原に移動)
イッスン
「な…何だい今にも雨が
降り出しそうな空じゃねェか」
イッスン
「嵐でも来るのかよォ?」


(光明を使う)
イッスン
「あれェ?」
イッスン
「お天道サマは出たってのに
明るくならねぇぞォ?」

(二回目)
イッスン
「だ…だめだァ」
イッスン
「…どうして夜が明けないんだァ!?」


ミカヅキ
「お前たち…外のあの雲を見て
この神社へ駆け込んだのですか?」
ミカヅキ
「あのような暗雲がこの神州平原に
現れるなんて…見た事もありません!」
ミカヅキ
「そう言えば昔怪物に生贄を捧げる
祭事の夜にも暗雲が渦巻いたとか…」
ミカヅキ
「今日はお祭りの日だと言うのに
何と不吉な事でしょう」
ミカヅキ
「今年はあの恐ろしい怪物が
封じ込められて丁度百年目の年」
ミカヅキ
「…何か良くない事が起こる
前触れでしょうか?」


ミカヅキ
「今年はあの恐ろしい怪物が
封じ込められて丁度百年目の年」
ミカヅキ
「…何か良くない事が起こる
前触れでしょうか?」
ミカヅキ
「神木村に平和が戻ってから
百年の月日が経ったとは言え―」
ミカヅキ
「お祭りの日が来るとあの悲しい風習を
思い出さずには入られません…」


イッスン
「ああ〜ッ!
このインチキ野郎見つけたぜェ!」
ウシワカ
「ン? …ああユーたちも来たのかい?」
ウシワカ
「…でもユーたちはこんな所に
近付かない方がいいよ」
ウシワカ
「まぁあれからもっと
力を付けたと言うなら別だけど…」
イッスン
「な…何ィ?
また刀で語り合うってのかァ!」
ウシワカ
「イヤイヤ…ミーは今無駄に体力を
消耗している場合じゃないんだ」
ウシワカ
「何しろこの結界を解くのに
大忙しでね…」
イッスン
「この奥にはあのヤマタノオロチが
潜んでるかも知れないってのに―」
イッスン
「そんな所に入って
何をしようってんだィ!」
ウシワカ
「何って…そりゃ出来ればオロチに
一杯ご馳走したいところだけど―」
ウシワカ
「あいにく土産の酒の用意も
ないしねぇ…」
イッスン
「この野郎…とうとう
正体を現しやがったなァ!?」
イッスン
「アマ公やれェ!
やっちまえェ!」


ウシワカ
「…まだ何か用かい?」
ウシワカ
「ミーの予言覚えてる?
かわいいあの子とランデヴーだよ?」
ウシワカ
「ヒマならオロチへの土産の酒でも
用意して来て欲しいなぁ」
イッスン
「アマ公無礼られたままでいいのかァ!
徹底的にやっちまえよォ!」


イダテン
「おいおいワン子!」
イダテン
「こんな不吉な空模様の時に
何やってんだい?」
イダテン
「今日は神木祭りの日だが…
こりゃ一雨来そうだぜ!」
イダテン
「俺っちも仕事がなけりゃ
家にこもっていてぇけどなぁ…」


イダテン
「どいたどいたぁ!」
イダテン
「さっさと仕事を終わらせて
家に帰らねぇとよ!」


名も無き男
「何だワン公
外が怖くて飛び込んで来たのか?」
名も無き男
「…無理もないあんな気味の悪い空を
見るのは俺も初めてだ」
名も無き男
「今夜はせっかくのお祭りだと言うのに
残念だが…」
名も無き男
「まぁ天気が治まるまで
ゆっくりして行け」

(2・3回目)
名も無き男
「…そんな目で見詰めるなよ」
名も無き男
「ホレこれでも食え」

(4回目)
名も無き男
「…もう今日の飯はおしまい!
おひつが空っぽだよ」


行商人
「やぁワン子
お前も神木祭りを見に来たのかい?」
行商人
「私もお祭りの夜に上がる花火を
楽しみにしてるんだけど―」
行商人
「あいにくこんな天気に
なって来ちゃってねぇ…」
行商人
「商売の方にも響かないか
心配なんだよ」
行商人
「ワン子も何かお祭りのお使いでも
頼まれてないのかい?」


(神州平原を出ようとする)
イッスン
「ちょ…ちょっと待てよォアマ公!」
イッスン
「こんな天気に
どこをブラつこうってんだィ」
イッスン
「…ひと雨来る前に
神木村にでも行かねェか?」
イッスン
「クシナダの姉ちゃんに
うまいモンでも食わしてもらいによォ!」


(時間経過で夜になるもしくは神木村へ行こうとすると自動で夜に)
イッスン
「こりゃでっけェ満月だァ…」
イッスン
十五夜の満月
丁度今夜が神木村の祭りの夜かィ!」
イッスン
「祭りが始まってたら
お神酒を飲み干されちまわァ」
イッスン
「急ぐぜェアマ公!」


(神木村へ移動)

行商人
「今夜は神木祭りのはずなのに…
みんな準備を始めないんだ」
行商人
「…これじゃ商売上がったりだなぁ」
行商人
「ワン子…お前何か
お使いの用事でもないかい?」


(スサノオの家の前に近付く)
イッスン
「オイオイどうした
…何をこんな所に集まってるんだィ?」
ミカン爺
「コリャスサノオ!
出て来んか!」
ミカン爺
「コノハナさまに捧げる大事なお神酒に
手を付けるとは―」
ミカン爺
「一体どういうつもりなんじゃ!」
イッスン
「ちょ…ちょっとじいさん
今何て言ったァ?」
ミカン婆
「スサノオや…出て来て
話をしてごらんよ」
ミカン婆
八塩折之酒を飲み干すなんて…
何か特別な理由があったんだろう?」
イッスン
「な…な な な 何だってェ〜!?」
イッスン
「八塩折之酒を…
の の の 飲み干しただとォォォォオ!!」
スサノオ
「ヤシオらかヨシオらか
知らないけろ…」
スサノオ
「これが飲まずに
いられるかぁってんらウィッ!」
ミカン爺
「今年はイザナギさまや白野威さまの
活躍から丁度百年目の年…」
ミカン爺
「特別なお祭りの年なんじゃぞ!」
ミカン爺
「ああして十五夜のお月さまも
出て来てくれたと言うのに―」
ミカン爺
「お前は何て事をしてくれたんじゃ!」
スサノオ
「う…うるさい!
イザナギが何らぁ!! …ヒック!」
スサノオ
「わら…我は古今無双の大剣士
スサノオなるろぉウィッ!」
イッスン
「酒は…八塩折之酒は
一滴も残ってないのかァ!?」
ムシカイ
「スサノオが…何かわめきながら
村へ帰って来て―」
ムシカイ
「ご神木に捧げてあったお神酒を
飲み干して家にこもっちゃったんだ」
ムシカイ
「クシナダのお姉ちゃんが
作ったお神酒はもう残ってないって…」
イッスン
「な…何てこったァ…よりにもよって
あの酒を飲む事はねぇのによォ!」
イッスン
「怪物退治の伝説に語られた
八塩折之酒がなくなっちまうなんて―」
イッスン
「ヤマタノオロチの影がチラついてる今…
嫌な予感がするぜェ」
(家の中で物音が)
スサノオ
「ヤマタノオロチ…」
スサノオ
「全部…全部我のせいなろらぁ…」
スサノオ
「我が全部悪いろらぁ! …ヒック!」
ミカン爺
「当たり前じゃこのバカモノめ!」
ミカン爺
「今頃お神酒を飲み干した
事の重大さに気付きおって―」
スサノオ
「我が…我が十六夜の祠で
あんな事をしたばっかりに…」
スサノオ
「ヤマタノオロチを
蘇らせてしまったろらぁ!」
スサノオ
「世が滅びるのは全部
我のせいなろらぁ〜っ!!」
スサノオ
「ウオォォォ〜ンオンオンオン!」
ミカン爺
「な…何じゃ?
突然何を言っておる?」
スサノオ
「…いつもいつも何かと言えば
イザナギの血筋血筋…ヒック!」
スサノオ
「その忌々しい血筋に嫌気が差し
インチキ神話の月呼を抜いたろら…」
スサノオ
「そうしたら本当に
封じ込められていた怪物が蘇って―」
スサノオ
「ナカツクニ中に呪いが広がって
しまったろらぁ!」
ミカン爺
「な…な な な 何じゃとぉ〜っ!?」
ミカン爺
「お前あのヤマタノオロチを封じ込めた
宝剣を抜いてしまったのかぁ!?」
スサノオ
「ヒック! …我は恐ろしくらって
村へ逃げ帰り―」
スサノオ
「村の入り口を大岩で塞いれ
家の地下にこもったろら…」
スサノオ
「その後もあちこち逃げ回ったろらが…」
スサノオ
「神さまが…お天道さまが
我をずっと見ているろら!」
スサノオ
「お前を絶対許さらいって―」
スサノオ
「オロチと戦って退治するまで
許さらいって追って来るろらぁ〜っ!!」
スサノオ
「ウオォォォ〜ンオンオンオン!」
ミカン爺
「宝剣が引き抜かれ十六夜の祠が
消え失せた事は聞いておったが―」
ミカン爺
「もしもスサノオの話が本当ならば
あの怪物は…」
ミカン爺
「ヤマタノオロチは
十五夜の満月が昇る頃―」
(オロチの咆哮が響き白羽の矢がクシナダの家に突き立てられる)
ミカン爺
「ヤマタノオロチは
十五夜の満月が昇る頃―」
ミカン爺
「い…忌まわしき骨鏃の破魔矢で…
契りの贄を選り出でむ」
ミカン爺
「神話の通りじゃ…!」
ミカン爺
「あの矢で家を射抜かれた者は
オロチにその身を捧げねばならぬ」
ミカン爺
「もしもそれに従わずば…
む…村中の人間の命が…」
クシナダ
「スサノオ
あなたはそんな弱虫じゃない」
クシナダ
「神さまが戦えって言うなら…
それはあなたしか頼りがないからよ!」
クシナダ
「あなたなら出来る
…だって私の事助けてくれたじゃない」
クシナダ
「私信じてるから」
クシナダ
「あなたが来てくれるって
信じてるからね!」
ミカン爺
「ク…クシナダお前!?」
(家の中に戻り酒を持ち白装束に着替えて出て来るクシナダ)
クシナダ
「銘酒雷撃酒!」
クシナダ
「…イザナギさまはオロチを
酔わせて退治したって言うじゃない」
クシナダ
「私が丹精込めて造ったお酒だって
オロチを酔わせる事くらい出来るわ!」
(走り去るクシナダ)
イッスン
「姉ちゃん!」
イッスン
「ま…まさか
一人でオロチとやり合う気かァ!?」
ミカン爺
「クシナダ!
…待たんかクシナダ!」


ムシカイ
「ハ…ハヤブサ…」
ムシカイ
「お前…オイラの事を
助けてくれたのか!?」
ムシカイ
「お前がここにズ〜っと座ってたのは
あの矢からオイラを守るため…」
ムシカイ
「いつ来るかも分からねぇ矢から
オイラを守るためだったんだな!」
ムシカイ
「そんなことも知らねぇオイラは
お前に冷たくしたりして…!」
ムシカイ
「ごめんな!
ごめんなハヤブサぁ〜っ!!」

(頭突き)
イッスン
「さ…さすがの大神サマも
この二人の間には入れないぜェ!」


ミカン爺
「"十五夜の満月が昇る頃
八ツ首の蟒蛇現れて―」
ミカン爺
「忌まわしき骨鏃の破魔矢で
契りの贄を選り出でむ"」
ミカン爺
「イザナギさまと白野威さまが
その因習に終止符を打ったのに…」
ミカン爺
「呪われた神話が蘇ったのじゃ…!」
ミカン爺
「クシナダよ…力無きワシらを
許してくれ!」

(頭突き)
ミカン爺
「シロ何を興奮しておる
お前が行ってもどうにもならんわい!」


ミカン婆
「スサノオや…出てきておくれよ」
ミカン婆
「あの白羽の矢は…神話にあった
おっかない怪物の仕業なのかい?」
ミカン婆
「クシナダも…この村の者もみんな
あの怪物に喰われちまうのかい?」
ミカン婆
「お願いだよ出て来てあたしを
抱きしめておくれよ」

(頭突き)
ミカン婆
「おおシロや…そんなにうろたえて
お前も怖いのかい?」


(スサノオの家の扉を調べる)
イッスン
「スサノオのおっさん
どうしちまったんだィ!」
イッスン
「いつもの空元気は
どうしたんだよォ!」


イッスン
「おいおっさん!」
イッスン
「クシナダの姉ちゃん
一人で行っちまったぜェ!?」

(頭突き)
イッスン
「開けろォコンチクショオ!」


ムシカイの母ちゃん
「いま外で何かデカい音がしただども
カ…カミナリでも落ちただか!?」
ムシカイの母ちゃん
「オラァ今日は妙に胸騒ぎがして
畑に出るのはやめただよ」
ムシカイの母ちゃん
「ムシカイの奴にも家で遊ぶよう
言っただども出て行っちまって…」


ムシカイの母ちゃん
「まぁムシカイは悪運ばっかり強いから
無事だとは思うだども…」
ムシカイの母ちゃん
「何かあったらバカ犬のハヤブサが
いつも知らせに来るしなぁ」


虚無僧
「ムムムムム
感じた…感じたぞ!」
虚無僧
「この國を呑み込むほどの
巨大な妖気…」
虚無僧
「一体何物の所業なのだ!?」


虚無僧
「あれほどの妖気は
ワシも感じた事はない」
虚無僧
「…そしてこの辺りに満ちていた
小物の妖気はスッと消え失せおった」
虚無僧
「これは…何か大きな災厄の
前触れに他ならぬ!」

(頭突き)
虚無僧
「ムウ…中々の力を持っておるが…」


サザンカ
「さ…さっきの何!?」
サザンカ
「お祭りの合図じゃ…ないわよね?」
ツバキ
「お姉ちゃん怖いよう!」
ツバキ
「ビェェェェ〜ン!!」


サザンカ
「大丈夫よ…
ご神木の下にいれば神さまが―」
サザンカ
「神さまが助けてくれるわよ!」
ツバキ
「そ…そうだよね!
神さまが助けてくれるよね!」


サクヤ
「おお我らが慈母アマテラス大神…」
サクヤ
「ついに恐れていた事が
起こってしまいました」
サクヤ
「"十五夜の満月が昇る頃
八ツ首の蟒蛇現れて―」
サクヤ
「忌まわしき骨鏃の破魔矢で
契りの贄を選り出でむ"」
サクヤ
「…あの悲しい因習が
再び蘇る時が来るとは…!」
サクヤ
「しかも彼の大敵百年前のあの時よりも
より強大な妖気を感じます」
サクヤ
「このサクヤ貴方の無事を
お祈りする事しか出来ませんが―」
サクヤ
「貴方に花の香の守りがあらん事を!」


行商人
「い…今の騒ぎは何だい!?」
行商人
「この村はイザナギ伝説のお膝元だから
安心して商売出来ると思ったのに…」
行商人
「こりゃとっとと売りさばいて
都へ帰った方が良さそうだなぁ」
行商人
「ワン子…お前何か
お使いの用事でも頼まれてないかい?」


(神州平原に移動、クシナダに近付く)
イッスン
「ね…姉ちゃん大丈夫かよォ?」
クシナダ
「ハァ…ハァ…イッスンちゃん
シロちゃん止めないで」
クシナダ
「オロチの生贄が逃げたら
村の人間全員に災厄が降りかかるわ」
クシナダ
「…でも私それが理由で行くんじゃない」
イッスン
「何ィ?」
クシナダ
「皆が悲しみながら生きていく世の中は
もうたくさん」
クシナダ
「私の生涯を懸けたお酒で
悪い怪物をやっつけてやるんだから!」
イッスン
「バカ野郎ォ!! …相手がどんなに
恐ろしい奴かも知らないで―」
イッスン
「ナマイキな事言ってんじゃねェ!!」
イッスン
「そんなチッポケな酒ぶら下げて
勝てると思ってるのかよォ!」
クシナダ
「イッスンちゃん…」
クシナダ
「…そうね私バカよね」
クシナダ
「でも私にはこれしかないの…
人に胸を張れるのはお酒だけなの!」
クシナダ
「私行く!
このお酒で怪物をやっつける!」
(クシナダを背中に乗せるアマテラス)
イッスン
「ア…アマ公お前…!?」
イッスン
「…チクショウお前ら勝てる見込みも
ねェのに気張りやがってェ!」
イッスン
「もうどうなったって
知らねェぞォ!!」


(十六夜の祠以外の場所に行こうとする)
クシナダ
「シロちゃん
私絶対に逃げないよ!」
イッスン
「アマ公サッサと
十六夜の祠へ連れてってくんなァ!」



ミカヅキ
「こ…これクシナダ殿
一体何のつもりですかな!?」
ミカヅキ
「先ほども物凄い雷が
村の方で轟いていたではないですか」
ミカヅキ
「こんな夜に外を出歩くなど…
良くない事に巻き込まれますぞ!」


ミカヅキ
「これオオカミや…お前がクシナダ殿を
連れ回しているのではないでしょうね?」
ミカヅキ
「こんな夜に外を出歩くなど…
良くない事に巻き込まれますぞ!」


(ウシワカに近付く)
ウシワカ
「やっぱり来たねアマテラス君」
ウシワカ
「…生贄のお嬢さんとのランデヴー
楽しんだかな?」
イッスン
「このインチキ野郎
そんなのオイラたちの勝手だィ!」
(水晶のヘビイチゴを取り出すウシワカ)
イッスン
「ああっアレはオイラたちから
くすねた水晶のヘビイチゴ!」
(ウシワカが笛を吹くと結界が水晶のヘビイチゴに吸い込まれて消える)
ウシワカ
「さて扉は開いたよ」
ウシワカ
「アマテラス君…ユーの出番は
もうおしまいだ」
(突然地鳴りと共に現れたオロチの影がクシナダを連れ去り、アマテラスたちは後を追うが結界が張り直されて閉じ込められる)
イッスン
「この野郎!
これは一体どういうつもりだァ!」
ウシワカ
「ど…どういうって…」
ウシワカ
「ええとそうだなぁ
"飛んで火に入る金玉虫"…?」
ウシワカ
「ユーたち
勝手に入っちゃうんだもん」
ウシワカ
「結界を解いて中に入れるのは
生贄を除いて一人だけなのになぁ」
ウシワカ
「あれ? …て事はゴムマリ君は
勘定にも入ってないんだねアハハハ!」
イッスン
「ふざけるなァ
オイラたちをまたハメやがってェ!」
ウシワカ
「…でも最初からこの祠に
乗り込むつもりで来たんだろう?」
ウシワカ
「それならユーの実力を見せてよ
アマテラス君」
ウシワカ
「と言うわけで今回の予言の言葉は―」
ウシワカ
「"月が出た出た月が出た"」
ウシワカ
「フフフ今回はあんまり
面白くなかったかな?」
ウシワカ
「それじゃ…チャオ!」
(ウシワカ消える)
イッスン
「ケェッ
これくらいどうって事ねェや」
イッスン
「最初からオロチの野郎なんか
コツーンとやってやるつもりよォ!」
イッスン
「アマ公いつまでやってんだィ
さァ行くぜェ!」