(高宮平に移動)

笹部郷に行きたい男
「…ここんとこずっと押しっ放しで
いい加減疲れて来たが―」
笹部郷に行きたい男
「…でも諦めるもんかい!」
笹部郷に行きたい男
「心の清らかな人間だけを誘うという
伝説の秘境笹部郷は―」
笹部郷に行きたい男
「…この岩の奥にきっとある!」
笹部郷に行きたい男
「笹部郷を仕切るスズメ族の嬢ちゃん
ここから出て来るのを見たんだい」
笹部郷に行きたい男
「あれは…絶対見間違いなんかじゃ
ねぇんだ!」


(アガタの森へ移動)

コカリ
「あっワン子!」
コカリ
「ねぇねぇ
どこかで梅太郎を見なかった?」
コカリ
「いつも一緒に
釣りをしているんだけど―」
コカリ
「ちょっと目を離した隙に
いなくなっちゃったんだ」
コカリ
「まさか…釣り場の曇りヶ淵に
落ちちゃったって事はないよねぇ!?」


コカリ
「釣り場の曇りヶ淵なんだけど…」
コカリ
「今日はいつもより水が濁って
水面にも小波が立ってるんだ」
コカリ
「伝説のヌシは決まってこんな時に
現れたって言うよ」
コカリ
「ヌシの名前は…畳頭
コカリ
「前にも話した通り水面に映った月を
呑み込んだ
って言われる程大きい魚さ」
コカリ
「…まさか梅太郎
畳頭に喰われちゃったんじゃ…!?」
コカリ
「とにかくボクひとりじゃ
探しきれないから―」
コカリ
「後でヒトシオの泉に来てる
あのお姉ちゃんにも聞いてみようかな…」


カリウド
「白いオオカミよ
息子のコカリを見なかったか?」
カリウド
「最近はすっかり
釣りに打ち込んでいるようだが―」
カリウド
「自然の力を甘く見ていると
思わぬしっぺ返しを食らう時がある」
カリウド
「何か良からぬ事に
巻き込まれなければいいが…」


カリウド
「自然はその美しい姿とは裏腹に
厳しい素顔を持っている」
カリウド
「付き合い方を間違えると
命さえも奪われかねん」
カリウド
「息子も何か良からぬ事に
巻き込まれなければいいが…」


(ヒトシオの泉のクシナダに近付く)
クシナダ
「…うん! やっぱりこの泉の水は
冷たくて美味しいわ」
クシナダ
「それじゃ早速
張り切って始めちゃおうかな?」
クシナダ
「え〜とまずはこの樽をっと…」
イッスン
「あれェ?
クシナダの姉ちゃんじゃねェか」
イッスン
「…何やってんだィこんな所で?」
クシナダ
「あっ
…シロちゃんとイッスンちゃん!?」
クシナダ
「…神木村ではもうすぐ
年に一度の神木祭りが始まるでしょ?」
クシナダ
「だからお祭りに使うお神酒を
仕上げるために泉の水を汲みに来たの」
クシナダ
「…このヒトシオの泉の水には
神聖な力があるって伝えられていて―」
クシナダ
「お祭りで使うお神酒には
必ずこの泉の水を混ぜ合わせるの」
クシナダ
「そうする事で神さまに捧げるお神酒
八塩折之酒が出来上がるのよ」
イッスン
「ちょ…ちょっと待ったァ姉ちゃん!」
イッスン
八塩折之酒って言やァ
神話に出て来るお酒の名前じゃねェか?」
クシナダ
「そうよイザナギさまと白野威さまが
怪物退治に使った―」
クシナダ
「霊験あらたかなお酒なんだから!」
クシナダ
「イザナギさまたちは怪物をこのお酒で
酔わせて首を切り落とした
って話よね」
クシナダ
「…確かにどんな妖怪さんでも酔わせる
香りが八塩折之酒にはあるわ」
イッスン
「…ゴクリ」
クシナダ
「神話が本当かどうかは
知らないけど―」
クシナダ
「お祭りの日にはこのお神酒を
神さまに捧げて平和をお祈りするのよ」

(頭突き)
クシナダ
「キャッビックリした!」
イッスン
「アマ公!
いたずらもいい加減にしろォ!」


イッスン
「それはそうと
クシナダの姉ちゃんよォ…」
イッスン
「もしかしてこのデカい樽に
水を入れる気かァ?」
クシナダ
「そうよ! お祭りの時にはお神酒を
村の人たち全員に振舞うでしょ?」
クシナダ
「…だからうんといっぱい作らなきゃ!」
イッスン
「……」
イッスン
「で…どうやってこんなデカい樽に
水を入れるんだィ?」
イッスン
「入れたとしてもその重たい樽を
どうやって持って帰る気だよォ?」
クシナダ
「えっ?」
クシナダ
「…」
クシナダ
「あ そっかぁ…」
クシナダ
「毎年スサノオに
手伝ってもらってたから忘れてた…」
クシナダ
「スサノオなら樽でそのまま
泉の水を汲み上げてくれたんだけど―」
クシナダ
「私じゃ無理よねぇ」


クシナダ
「私また失敗しちゃった」
クシナダ
「ええと…どうやって
この樽に泉のお水を汲もうかしら…」
イッスン
「おトボケた事をしてまったくよぉ」


クシナダ
「私また失敗しちゃった」
クシナダ
「ええと…どうやって
この樽に泉のお水を汲もうかしら…」
イッスン
「…まァ樽に泉の水を汲むなんざ
水の力を操れば
一筆―」
イッスン
「イヤ一発だけどなァ?」


(樽に水を入れる)
クシナダ
「あらぁ?」
クシナダ
「いま…泉の水がひとりでに
樽の中へ流れ込んだわ!?」


クシナダ
「水が勝手に樽へ流れ込むなんて…
不思議な事もあるものねぇ?」
クシナダ
「この調子で樽がいっぱいになるまで
水が流れ込んでくれないかしら!」


(樽を満杯にする)
クシナダ
「キャ〜ッ!!」
クシナダ
「すごいわすごいわ!
樽が泉の水でいっぱいになったわ!」
クシナダ
「お祭りのお神酒を仕上げるには
充分な量よ」
クシナダ
「フンフンフンさっそくこの樽を
持って帰って仕上げしちゃおうかしら!」
「持って帰るゥ!?
こんな重い樽一体どうやって―」
(赤天邪鬼の琵琶が飛来して二人を襲う)
クシナダ
「…あらなぁに?」
(クシナダに一歩近付く赤天邪鬼)
クシナダ
「よ…妖怪さんも泉の水が
欲しいの?」
(更に一歩近付く)
クシナダ
「ごめんなさい! この樽邪魔よね
今すぐどかすから―」
(樽を動かそうとするクシナダに殴りかかるが、樽の障壁に阻まれる)
スサノオ
「待て待て待て待て〜い!!」
(クシナダとの間に走り込むスサノオ)
スサノオ
「き…貴様! たまたま通りかかったら
何と言う事を!」
クシナダ
「あ…あなたは!」
イッスン
「スサノオのおっさん!?」
(地面から黄天邪鬼が二匹出現)
スサノオ
「かか…か弱き女性に
それ以上の狼藉を働くとあらば―」
(更に赤天邪鬼、青天邪鬼が二匹出現)
スサノオ
「ゆゆゆ…勇者イザナギが血族
大剣士スサノオさまが許さぬぞ!」
スサノオ
「さぁクシナダ殿
もももも…もう安心ですぞ」
スサノオ
「このスサノオが来たからには
もうししし…心配心配心配心配…」
(震えすぎて剣を取り落とし慌てて拾うスサノオ)
イッスン
「あ〜あダメだありゃ…」
スサノオ
「と…ともかく男スサノオ
愛のために剣を振るわん!」
スサノオ
「烈派スサノオ流六連の太刀
いざままままいまいまい参参参…」
(手伝う)
「紅(く)!」
「嗜(し)!」
「舐(な)!」
(手伝わない)
スサノオ
「ハガッ! な…なんのこれしき…
フガ…ホゲ…」
「娜(だ)!」
「香(ちゃん)!」
(不思議そうに自分の剣を眺めるスサノオ)
スサノオ
「???」
(背後の地面から黄天邪鬼が出現)
クシナダ
「スサノオ!!」
(黄天邪鬼を斬り捨てると"好"の文字が)
イッスン
「やったなァスサノオのおっさん
すげェじゃねェか!」
イッスン
「ヘッへ最初は腰が引けてたけど
さすがに女の危機とあっちゃ―」
(イッスンを口に入れるアマテラス)
クシナダ
「スサノオ…」
クシナダ
「あ…あの…助けてくれて
本当にありがとう」
クシナダ
「あんな悪い妖怪さんがいるなんて…
びっくりしちゃった」
クシナダ
「どこかお怪我はしてない?」
スサノオ
「……」
クシナダ
「…スサノオ?」
スサノオ
「やはり…」
スサノオ
「やはり思った通りだ」
スサノオ
「あれから奇妙な事が多過ぎる」
スサノオ
「神木村での大岩に始まり
花咲谷でのクマ退治―」
スサノオ
「そしてまた今も
我の剣に不可思議な力が働きおった」
スサノオ
「おのれ…不貞な憑き物が
我が剣を汚しておる…!」
スサノオ
「だが我は…貴様の手のひらの上で
踊らされたりはせぬぞ」
スサノオ
「必ず貴様の魂胆を暴いてくれる!」
(走り去るスサノオを首を傾げて見送るとイッスンが口から転がり出る)
イッスン
「オエェ〜ップ!
汚ったねぇなこの毛むくじゃらァ!」
イッスン
「毎度毎度このイッスンさまに
無礼た真似をしやがって―」
イッスン
「…おやぁ? スサノオのおっさんの姿が
見えねぇじゃねェか」
イッスン
「一体どこへ行っちまったんだァ?」
クシナダ
「スサノオなら…
何も言わず行っちゃったわ」
イッスン
「ケェーッ何も言わず消えるなんて
味な真似しやがってェ!」
イッスン
「せっかく妖怪を退治したってのに
美女との接吻はナシかよォ?」
イッスン
「樽を運ぶのくらい
手伝って行けってんだよォ!」
クシナダ
「いいの…スサノオ何か忙しそうに
してるみたいだったし―」
クシナダ
「そっとしておいてあげましょ」
クシナダ
「…それに大丈夫よ
これくらい私一人でも運べるもの!」
(コカリの悲鳴が響く)
イッスン
「今のは…
コカリの坊主じゃねェか?」
イッスン
「あっちでもまたひと悶着かよォ」
イッスン
「ちょっと様子を見に行ってやるかァ
アマ公?」
(里見の印籠出現)
イッスン
「な…何だい
里見の印籠が急に現れやがったぜェ!」
イッスン
「って事は…?」


クシナダ
「うん…しょ! よい…しょ!」
クシナダ
「なぁにシロちゃん
手伝ってくれるの?」
イッスン
「む…無理無理! さすがにその樽は
こいつでも背負えないってェ!」
イッスン
「…まぁこの辺にはもう妖気はないし
樽の水にも神聖な力があるから―」
イッスン
「その樽を村まで運ぶ間くらいは
妖怪どももチョッカイは出さねェよ」


クシナダ
「うん…しょ! よい…しょ!」
クシナダ
「なぁにシロちゃん
やっぱり手伝ってくれるの?」
イッスン
「だから無理だってェ」


(看板を調べる)
『 「聖泉 ヒトシオの泉」 』
イッスン
「確かに水はキレイだし
神聖な雰囲気が漂ってるけど―」
イッスン
「まさか伝説の酒
八塩折之酒の源泉だったとはなァ…」


(コカリに近付く)
コカリ
「ううううう〜ん!!」
イッスン
「…何だい
釣りの真っ最中かよォ?」
イッスン
「叫び声なんか上げるから
オイラぁてっきりバケモノでも―」
(水から超巨大ナマズが飛び出すが、その口に梅太郎の姿が)
コカリ
「梅太郎!!」
コカリ
「ああっ
釣り糸を切られちゃった!」
(巨大ナマズの消えた先を見遣って物凄い滝汗のアマテラス)
コカリ
「くっそ〜畳頭
今度こそ絶対に釣り上げて―」
コカリ
「梅太郎の仇を討ってやる!」


イッスン
「お…おい坊主
さっきのデカい魚は何だよォ?」
イッスン
「それに…あいつ梅太郎を
咥えてなかったかァ!?」
コカリ
「伝説のヌシ畳頭…」
コカリ
「水面に映った月を呑み込んで
水を曇らせるほどの巨大魚は―」
コカリ
「この曇りヶ淵に本当にいたんだよ!」
コカリ
「そして奴は梅太郎を…
梅太郎を食べちゃったんだ!」
イッスン
「…アイツもよく食われるヤツだなァ」
コカリ
「もう釣り糸は残ってないけど―」
コカリ
「それでもボクは気合で
畳頭を釣り上げて見せる」
コカリ
「これは梅太郎の弔い合戦だ!」
イッスン
「おいアマ公…
何だか面白れェ事になって来たなァ!」
イッスン
「それにさっきの畳頭とやら…
すげェ獲物だぜェ?」
イッスン
「ちょっとこの坊主に付き合って
畳頭を釣り上げてみねェか?」

(畳頭釣りを… 手伝う)
イッスン
「そう来なくちゃア!」
イッスン
「さぁ気合入れて行くぜェ!」


イッスン
「さァてアマ公
要領はもう分かってるよなァ?」
イッスン
筆しらべで線を引いてサオの先端と
畳頭の野郎を繋げる
んだぜェ」
イッスン
「相手は怒デカいバケモノ魚だけど…
しくじるんじゃねぇぞォ!」
(畳頭釣りを… 冗談じゃない)
イッスン
「お前…いつもの勢いは
どこへ行ったんだよォ!?」


コカリ
「ボクは絶対畳頭を釣り上げて
梅太郎の仇を討ってみせるよ」
コカリ
「気合があれば出来るよね!」
イッスン
「あ…あァそうね…」
イッスン
「なァアマ公
畳頭釣りやろうぜやろうぜェ!」


(畳頭を釣り上げると自動で夜になる)
コカリ
「つ…ついに…」
コカリ
「ついに曇りヶ淵のヌシ
畳頭を釣り上げたぞ!」
イッスン
「フゥ〜こんな時間まで
手こずらせやがってよォ」
イッスン
「坊主! お前の釣りの腕前は
誇りにしてもいいぜェ」
イッスン
「今度からはしっかり釣り糸を用意して
もっと腕を磨きなァ!」
コカリ
「…釣りなんか二度とするもんか」
コカリ
「だって…そんな事しても梅太郎は…」
コカリ
「梅太郎はもう帰って来ないんだ!」
イッスン
「…また始まったぜェメソメソがよォ」
イッスン
「心配ないってェ!
…だってお前アイツは―」
(曇りヶ淵の水が澄み渡り水面に月が現れる)
イッスン
「見ろよォ曇りヶ淵の水面が
鏡のようにピカピカだぜェ!」
イッスン
「空のお月サマも綺麗に映ってらァ」
イッスン
「おやァ? …水面に月が戻ったのに
空のお月サンはまだお留守かよォ?」
(空が輝き出す)
イッスン
「せ…星座!?
星座が出やがったぞォ!」
(成功すると赤い杵を持ったウサギが出現)
弓神
「おお…
我らが慈母アマテラス大神」
弓神
「御許隠れ給い我世を嘆き
水面の月に身を寄せ―」
弓神
「怪魚の口腔の内にて
遥けき時を待ち侍りぬ」
弓神
「御許再びその威光
取り戻し給いたる今こそ―」
弓神
「この弓神
世をあまねく覆う月夜をもって―」
弓神
「御許の旅路を煌々と照らさん!」
(弓神がアマテラスに宿る)
イッスン
「月の力を司る神サマ弓神…」
イッスン
「水面に映った月ごと
畳頭に飲み込まれちまってたのかァ!」
イッスン
弓神と来たら
その筆業は月光だぜェ!」
イッスン
「月光ってのは
空に三日月を描き出す筆業で―」
イッスン
昼を夜に変える力があるって
言うじゃねェか」
イッスン
「でもそんな事…本当に出来るのかァ?」
イッスン
空に弓なりの線を描くだけで
月を生み出す
なんて事がよォ!?」
(成功)
イッスン
「出た出た月だ!
お月サンが出たァ!!」
イッスン
「この力があれば
昼を夜に変えるのも思いのまま…」
イッスン
「プフフフフ…こりゃイロイロ
夜遊びが出来そうじゃねェか!」
イッスン
「さっそく出陣!
…と行きたい所だけど―」
イッスン
フセ姫の姉ちゃんからの頼まれ事
あるしなァ…」
(梅太郎が飛び出す)
コカリ
あ〜っ!!
コカリ
 う 梅太郎!!
コカリ
「梅太郎が…畳頭の口の中から
出て来たよぉ!?」
(失敗)
イッスン
「あれェ?出ないぜェ…」
イッスン
「お前…また出し惜しみしてんじゃ
ないだろうなァ?」
イッスン
「ホラそこの水面に映った月を
見てみろよォ」
イッスン
「あんな風に弓なりのキレイな曲線
描けってェ!」

(失敗)
イッスン
「この野郎またオイラを
からかってやがんなァ!?」
イッスン
「そこの水面に
ハッキリ月が映ってるだろォ?」
イッスン
「あんな風に弓なりのキレイな曲線
描けってんだィ!」

コカリ
「梅太郎お前無事だったんだね!」
イッスン
「ほォらやっぱり吐き出されてらァ」
イッスン
「…だから言っただろォ
心配ないってェ」
イッスン
「だってお前その犬コロ…」
イッスン
「どう見てもマズそうじゃねェか!」
コカリ
「……」
コカリ
「そ…そうかなぁ?」
イッスン
「そうだよォ!」
イッスン
「顔なんかお前…
潰れた柿みたいだぜェ?」
(唸り声を上げる梅太郎)
イッスン
「な…何だィオイラぁ別に
間違った事は言ってないだろォ!」
イッスン
「この毛むくじゃらだって
毛だらけ饅頭だァお互い様って―」
梅太郎
「"白いオオカミ…
お前なぜその印籠持ってる?」
梅太郎
「それに…
懐かしい仲間たちの匂い―」
梅太郎
「お前の体から匂って来る!"」
イッスン
「…だってェ!?」
イッスン
「ニ…ニオイの事は言うなよォ
オイラたち風呂は大嫌いなんだィ!」
イッスン
「…あれェ?」
イッスン
「印籠ってお前…
もしかして里見の印籠の事かァ?」
梅太郎
「"その印籠を持つ者の掟
自分の力示す事…」
梅太郎
「それ決まりだから
お前の力一応今ここで試す"」
『 八犬士 仁狗 』
イッスン
「…だとォ!?」
イッスン
「お…お前も八犬士だったのかィ!」
イッスン
「アマ公この犬コロ
やる気みたいだぜェ!?」

(ケンカを… 買う)
イッスン
「お前とやり合う事になるとは
思ってもみなかったなァ」
イッスン
「手加減ナシで行くぜェ!」

(仁狗と戦闘、勝利)
梅太郎
「"その印籠の意味…
フセ姫様の用件分かっている」
梅太郎
「風神宮の大妖怪赤カブトを
退治する事」
梅太郎
「…でもオレこの森で怪我してたのを
この親子に助けられて―」
梅太郎
「今もまた命の恩義出来た」
梅太郎
「オレ一体どうしたらいい…?"」
(宝玉がアマテラスに宿る)
『 里見八宝玉 仁玉を手に入れた! 』
梅太郎
「"宝玉が…お前の所行った!?」
梅太郎
「…宝玉お前選んだ
オレもう心配ない」
(ケンカを… 買わない)
イッスン
「ちょ…ちょっと待ってろィ!」
イッスン
「イロイロ準備を整えてから
改めて相手してやらァ!」


コカリ
「な…何?
梅太郎一体どうしたの!?」
イッスン
「動物同士の世界の話だィ
放っときなァ!」


梅太郎
「"その印籠を持つ者の掟
自分の力示す事…」
梅太郎
「それ決まりだから
お前の力一応今ここで試す"」
イッスン
「…だとォ!?」
イッスン
「この野郎いい度胸じゃねェか
アマ公準備はいいかァ!?」
梅太郎
「オレたち八犬士
離れていても心は一つ!」
梅太郎
「オレ梅太郎として
ここで暮らしここで死ぬ"」
イッスン
「…だってェ?」
イッスン
「あれだけやりあったのに…
姉ちゃんの元へ帰れないってのかァ!?」


梅太郎
「"フセ姫さま宜しく頼む
赤カブト退治お前に任せる!」
梅太郎
「我が伝言どうか主の元へ
届けてくれ"」
イッスン
「…だってェ?」
イッスン
「お前とそこの坊主の方が心配だぜェ…」


コカリ
「何だかすごい大暴れ
してたみたいだけど…」
コカリ
「動物の世界も大変だねぇ」
イッスン
「まァな…人間が思ってるより
フクザツだぜェホントに」


(ヒトシオの泉方面の道から神州平原へ)

クシナダ
「うん…しょ! よい…しょ!」
クシナダ
「ハァ…やっとここまで運んだけど
まだ道のりは遠いわねぇ」
イッスン
「ど…どうやって
こんな所まで運んだんだよォ!?」
イッスン
「…それにどうやってここから
村まで運ぶんだァ!?」
クシナダ
「大丈夫よ
私こう見えて結構力あるんだから!」
クシナダ
「それにお酒造りは私の全て…
独りでやり遂げないと意味がないわ」
イッスン
「御見それしたぜェ…
こりゃオイラたちの出る幕はねェや!」
クシナダ
「…ウフフでもこんな所まで
お見送りありがと!」
クシナダ
「お礼に…あなたたちには
これをあげるね」
(大神骨頂をくれる)


クシナダ
「うん…しょ! よい…しょ!」
クシナダ
「でも…ちょっとだけ
手伝ってくれたりする?」
イッスン
「…だからこいつの手足じゃ
どう頑張っても無理だってェ!」


イダテン
「ふぃ〜っ今日も調子がいいぜ!」
イダテン
「おっ何だ何だぁ?」
イダテン
「…その挑戦的な顔は俺っちに
追い付いたとでも思ってるのかい?」
イダテン
「それじゃ一丁イダテンさまの
本気の走りを見せてやるぜ!」

(競争開始)
イダテン
「用意…」
イダテン
「ドン!」
(頭突き)
イダテン
「ふぃ〜っ!!」
イダテン
「この野郎…
もう俺っちに追い付いたのかい?」
イダテン
「…顔に似合わず
大した走りをするオオカミだぜ」
イダテン
「こいつぁ一本取られたなぁ
ハッハッハ!」


イダテン
「オオカミごときに負けちまうたぁ
俺っちもまだまだだい」
イダテン
「この黄金の両足に磨きを
かけておくからまた遊んでくれよ!」


名も無き男
「焼き物ってのは
自分の心を映す鏡のようなもの…」
名も無き男
「楽しかったりムシャクシャしたり
ってのがそのまま形に現れるんだ」
名も無き男
「…そうそうさっそく
第一作が焼き上がったんだよホラ!」

『 一輪挿し第一作 瑠璃駒だ! 』

名も無き男
「こう見えても俺は花が好きでな…
素朴な一輪挿しを作るのが得意なんだ」
名も無き男
「お前気に入ったなら
持って行ってもいいぞ!」


名も無き男
「どうした…
その一輪挿し気に入らんか?」
名も無き男
…その辺で野晒しになってる賽の神に
供えたら
サマになると思うんだが―」
名も無き男
「まぁ確かにお前には
使い道はないよなぁ」


(道祖神に一輪挿しを持って行くと綺麗になり、幸玉取得)
イッスン
「賽の神"道祖神"を祀った
この石碑―」
イッスン
「お前のおかげでピカピカよォ!
道祖神もニッコリしてらァ!」


(一輪挿しを道祖神に供えてから)
名も無き男
「…お前あの一輪挿しを
どこかへ持って行ったようだが―」
名も無き男
「オオカミにしては
中々物の価値が分かる奴だな!」


(アガタの森のイベントをする前)
ミカン爺
「フムゥ…」
ミカン爺
「まったくクシナダの奴め
いつまで出かけておるんじゃ?」
ミカン爺
「もうすぐ神木祭りの時期だと言うのに
このところずっと店が留守じゃわい」
ミカン爺
「アガタの森のヒトシオの泉へ
水を汲みに行くとか言っておったが―」
ミカン爺
「ちゃんとお神酒造りは
進んでるんじゃろうな!?」


ミカン爺
「クシナダの奴め…アガタの森の
ヒトシオの泉へ行って大分経つが―」
ミカン爺
「ちゃんとお神酒造りは
進んでるんじゃろうな!?」
ミカン爺
「イザナギさまと白野威さまが
怪物退治に使ったと言う伝説の酒…」
ミカン爺
八塩折之酒の今年の出来栄えが
気になって仕方ないわい」
ミカン爺
「な…何じゃその目は?」
ミカン爺
「ワシは禁酒したんじゃ
純粋に祭り用の酒が心配なだけじゃ!」


ミカン婆
「…おやシロじゃないかい
今日も縄張りの見回りご苦労さん」
ミカン爺
「そう言えばそろそろ
神木祭りの時期だよ」
ミカン爺
「祭りの夜はコノハナさまに捧げる
桜餅をたんと用意しないとねぇ」
ミカン爺
「祭りの日はお前も遊びに来るかいね?」


(アガタの森のイベントを済ませた後)
ミカン爺
「クシナダの奴め留守が長くて
心配しておったが―」
ミカン爺
「無事戻って来たようで
良かったわい!」
ミカン爺
八塩折之酒は無事祭りに
間に合いそうじゃな」
ミカン爺
「いやぁ楽しみじゃのう!」


ミカン婆
「祭りが近くなってじいさんも
興奮気味になって来てさね」
ミカン爺
「調子に乗って無理な事しなけりゃ
いいんだがねぇ…」


ミカン爺
「おやおやまた桜餅の催促かい?」
ミカン爺
「夜まで待っとくれよ
…洗濯物はたくさんあるからねぇ」


クシナダ
「あらシロちゃんとイッスンちゃん
元気?」
クシナダ
「いまお祭りのお神酒八塩折之酒
仕上げで忙しいところなの!」
イッスン
「姉ちゃん結局あの泉からここまで
一人で樽を運んだのかよォ!?」
イッスン
「その酒造りに懸ける情熱…
もう何も言う事はねェや」
クシナダ
「ウフフでもイッスンちゃんたちの
お陰で泉の水も用意出来たのよ」
クシナダ
「お神酒の準備お祭りに間に合いそうで
助かったわ!」


クシナダ
「うん…風味も良くなってきたし
そろそろかな?」
クシナダ
「今年の八塩折之酒も
いい出来になりそうだわ!」
イッスン
「真剣にやってるなァ…
アマ公ここはそっとしておこうぜェ」


ムシカイ
「よう穴掘り王シロ…」
イッスン
「ん? …どしたい坊主
随分沈んでるじゃねェか」
ムシカイ
「実は最近ハヤブサが
急に言う事を聞かなくなって―」
ムシカイ
「昼も夜もズ〜ッとああやって
座りっ放しなんだ」
ムシカイ
「どんなに命令したって
ちっとも大根掘りに挑戦しねぇし―」
ムシカイ
「そんなんだから穴掘り王の称号を
奪われちゃうんだよ!」
ムシカイ
「…あんな奴もういらねぇやい!
もっと利口な犬の方がいいやい!」


ムシカイ
「ハヤブサの奴押しても引いても
ビクとも動かなくなっちゃって―」
ムシカイ
「…あんなガンコ者もういらねぇやい!
ムシカイ
「もっと利口な犬の方がいいやい!」

(頭突き)
ムシカイ
「うわっ何するんだよ!?」






(10本目の大根を銜えてムシカイの所へ行く)
『 変な形の大根を渡した 』
ムシカイ
「お お お…お前!!」
ムシカイ
「これは…オイラと愛犬ハヤブサが
追い求めた変な形の大根!?」
ムシカイ
「そんなモンを掘り起こしたって事は―」
ムシカイ
「お前ハヤブサの記録を破って
大根10本全部掘りを達成したのか!?」
ムシカイ
「く…くっそ〜!」
ムシカイ
「……」
ムシカイ
「…いや
負けは素直に認めよう…」
ムシカイ
「むしろ挑戦出来る目標が出来て
スガスガしい気分だぜ」
ムシカイ
「でもハヤブサの奴じゃ
もう記録更新は無理かもな…」
ムシカイ
「実は最近ハヤブサが
急に言う事を聞かなくなって―」
ムシカイ
「昼も夜もズ〜ッとああやって
座りっ放しなんだ」
ムシカイ
「どんなに命令したって
ちっとも大根掘りに挑戦しねぇし―」
ムシカイ
「そんなんだから穴掘り王の称号を
奪われちゃうんだよ!」
ムシカイ
「…あんな奴もういらねぇやい!
もっと利口な犬の方がいいやい!」


(穴掘り記録達成している)
イッスン
「何だよォ犬コロ
ずっとこんな所に座りこくって―」
イッスン
「いつか誰かさんみたいに
石像になっちまうぜェ?」
ハヤブサ
「"…その里見の印籠!?」
ハヤブサ
「もしかしてお前…
オレを連れ戻しに来たか?"」
イッスン
「…だとォ!?」
ハヤブサ
「"フセ姫さまの使い来ること
印籠の気配で分かってた…」
ハヤブサ
「でもオレ…ここを動かない
もうすぐ村のお祭り始まるから!"」
『 八犬士 忠狗 』
イッスン
「…だってェ!?」
イッスン
「ま…まさかお前
八犬士の一人かよォ?」
イッスン
「でも祭りがあるからなんて理由で
八犬士の使命を放っぽり出すのかァ!?」
ハヤブサ
「"お前夜この場所に来い…
男と男の話そこで付ける!"」
イッスン
「…だとォ!?」
イッスン
「アマ公どうするよォ?」

(穴掘り記録達成してない)
イッスン
「…あぁン?」
イッスン
「この犬コロ…座りこくっちまって
ちっとも動かないぜェ」
イッスン
「どしたィ犬コロ!
相変わらず暇かァ?」
ハヤブサ
「"……"」
イッスン
「…だとォ?」
イッスン
「…何だい愛想の悪い野郎だなァ」


イッスン
「よォ犬コロ!
相変わらず暇かって聞いてんだィ!」
ハヤブサ
「"オレの穴掘り記録も破れない奴に」
話す事何もない"」
イッスン
「…だってェ?」
イッスン
「そ…そんなモン今すぐブチ破って
やろうじゃねェか! なァアマ公!?」


ハヤブサ
「"オレの穴掘り記録も破れない奴に」
話す事何もない"」
イッスン
「…だってェ?」
イッスン
「そ…そんなモン今すぐブチ破って
やろうじゃねェか! なァアマ公!?」


ハヤブサ
「"お前夜この場所に来い…
男と男の話そこで付ける!"」
イッスン
「…だとォ!?」
イッスン
「アマ公どうすんだァ!?」


(夜にしてから話し掛ける)
ハヤブサ
「"里見の印籠預かったなら
お前もその掟分かるはず」
ハヤブサ
「男は夜に語り合う!
力と力で語り合う!"」
イッスン
「…だとォ!?」
イッスン
「アマ公! …こいつ今ここでお前と
一戦交えようってハラだぜェ!」
イッスン
「アマ公どうすんだァ!?」

(ケンカを… 買う)
イッスン
「お前も何だかんだで
ケンカ好きだよなァ?」
イッスン
「…よォし! 一丁新穴掘り王の
腕っ節を見せてやろうぜェ!」

(忠狗と戦闘、勝利)
イッスン
「…さァ話してもらうぜェ
このお祭り野郎!」
イッスン
「八犬士の使命を放っぽってまで
祭りなんか見たがる理由をよォ!」
ハヤブサ
「"オレ本当はハヤブサ違う…」
ハヤブサ
「本物のハヤブサはずっと前
ムシカイの父親と散歩に行った時…」
ハヤブサ
「森で妖怪に襲われて死んだ」
ハヤブサ
「たまたま通りかかったオレ
二人を助ける事出来なかったけど―」
ハヤブサ
「ハヤブサ死ぬ前に言った
主の子ムシカイを守ってくれって」
ハヤブサ
「十五夜の満月の時
空から妖魔の矢が放たれて―」
ハヤブサ
「主の子ムシカイを殺す…
それハヤブサの予言」
ハヤブサ
「だからオレこの村に住み着いて―」
ハヤブサ
「十五夜の満月が昇るのを
見張る事にした」
ハヤブサ
「ハヤブサもオレも同じ甲斐犬…
誰にもバレずすりかわった」
ハヤブサ
「もうすぐ満月が昇る頃…
オレここでずっと見張ってる」
ハヤブサ
「オレの使命ハヤブサの遺言守る事
怪物からムシカイ守る事!"」
(宝玉がアマテラスに宿る)
『 里見八宝玉 忠玉を手に入れた! 』
イッスン
「八宝玉がオイラたちの元に…」
イッスン
「でもハヤブサの予言ってのは
一体何の話だよォ?」
イッスン
矢に射られてあのムシカイが死ぬ
なんて―」
イッスン
「こんな時期に
気持ちのいい話じゃねぇなァ」
イッスン
「この村に伝わる
あの昔話じゃあるまいしよォ…」
イッスン
「おっ? …そう言えばアマ公!
今ので探していた八犬士たちの―」
イッスン
「里見八宝玉が3つ揃ったぜェ!」
イッスン
「本当は犬コロどもを連れて帰るって
約束だったんだけどなァ…」
イッスン
「…まァとにかくこの八宝玉は
フセ姫の姉ちゃんに届けてやろうぜェ」
イッスン
「でも…風神宮の赤カブト―」
イッスン
「あの姉ちゃんたちの手に
負えるのかァ?」


イッスン
「犬コロ…お前もあの昔話
知ってるだろォ?」
イッスン
「大昔…村外れに棲み付いた
ヤマタノオロチが―」
イッスン
「毎年祭りの夜
生贄の人間を選ぶために―」
イッスン
「そいつの家に白羽の矢を突き立てる
って話さァ」
イッスン
「まさかあの不味そうなガキが
生贄になるってんじゃ…」
ハヤブサ
「"それ心配ない」
ハヤブサ
「オレの使命ハヤブサの遺言守る事
怪物からムシカイ守る事!"」
イッスン
「…だってェ?」
イッスン
「まァ老いぼれ犬の予言なんて
当たりゃしないからあんまり力むなィ!」


ムシカイ(夜)
「なぁ穴掘り王シロ…」
ムシカイ
「夜中にハヤブサの奴と
何をじゃれてたんだよ?」
ムシカイ
「もしかしてハヤブサの奴に
大根掘りをするよう説得してたのか?」
ムシカイ
「…フンそんな事したって無駄だぜ!」
ムシカイ
「あいつはガンコ者で
人の言う事なんか聞くもんかよ!」


ムシカイ
「何だいハヤブサのやつ
いつまでも一人で座ったままで…」
ムシカイ
「もうオイラ愛想が尽きたってんだ!
あんな奴知らねぇや!」


ムシカイの母ちゃん(夜)
「…そう言やあのバカ犬のハヤブサ
最近妙に大人しくしてるだな…」
ムシカイの母ちゃん
「散々大根を食い過ぎて
ハラでも壊しただかなぁ?」


ムシカイの母ちゃん
「そろそろ神木祭りの日が
近付いて来ただなぁ」
ムシカイの母ちゃん
「祭りの夜は大きな花火が上がって
そりゃあ綺麗なもんで―」
ムシカイの母ちゃん
「それを見ながら八塩折之酒
一杯やるのがたまらんだぁよ!」
ムシカイの母ちゃん
神話の怪物はそのお神酒で酔っ払って
退治された
って言う話だども…」
ムシカイの母ちゃん
「まぁそんな作り話が生まれるほど
あのお神酒は絶品だぁよ!」


ムシカイの母ちゃん
「今年はどんな花火が
上がるんだべなぁ…?」
ムシカイの母ちゃん
「花火を見ながら八塩折之酒
一杯やるのが今から楽しみだぁよ!」
ムシカイの母ちゃん
神話の怪物はそのお神酒で酔っ払って
退治された
って言う話だども…」
ムシカイの母ちゃん
「まぁそんな作り話が生まれるほど
あのお神酒は絶品だぁよ!」


サクヤ
「我らが慈母アマテラス大神…」
サクヤ
「いよいよ祭りの日が近付き
村も慌しくなって参ったようですね」
サクヤ
「しかし…今年の祭りは
果たして平穏に済むでしょうか?」
サクヤ
「ナカツクニを乱した強大な魔の影…」
サクヤ
「このサクヤには未だその全容を
図り知る事が出来ませんが―」
サクヤ
「何かとてつもなく恐ろしいものが
待ち構えているように思えるのです」
サクヤ
「私の力ではここで
平和を願う事が精一杯…」
サクヤ
「貴方に花の香の守りがあらんことを!」